もてぎ7時間耐久レース結果報告1
日時・場所 |
8月22日・ツインリンクもてぎ |
参加台数 |
37チーム |
マシン |
YAMAHA YZF-R1(2009年式) |
ライダー |
佐々木幸弘・遠藤弘一・伊藤勇樹 |
2年ぶりに参戦する事となった茂木7時間耐久レース(以下もて耐)。
今年はメインスポンサーに㈱ドライバースタンドを迎え、チーム名も「2りんかんRT&DFR」としての参戦となった。
もて耐は昨年から大幅なレギュレーション変更が行なわれており、当チームが参加するトップカテゴリーのSSクラスは、ガソリンタンク容量が18L以下、給油を行なった場合のピットストップ時間が8分と大きなハンデキャップを背負わされて戦う事になった。
SSクラス |
18L・ピットストップ8分 |
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(インジェクション仕様の現行リッタースポーツバイク) |
Bクラス |
18L・ピットストップ5分 |
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(600カスタマーセンタークラスとキャブ仕様のリッターバイク) |
Aクラス |
24L・ピットストップ3分 (1000cc以上) |
1ヶ月前に開催された公式予選では、総合3番手を獲得。
ほぼノーマルに近い仕様だったマシンのポテンシャルアップのために、決勝を前にオリジナルフルエキゾーストや大型ラジエターなど短期間で製作。サスペンションセットやエンジン仕様など短期間でまとめ上げ決勝レースに臨む事となった。
迎えた決勝。夜半に降った雨により濡れていた路面も乾き、ドライコンディションの中、定刻10時にスタートが切られた。スタートを任された佐々木は抜群のスタートでホールショットを奪いオープニングラップをトップで通過。その後方から久しぶりのレース参戦となった宇川徹選手のVFR750(RC30)が迫ってくる。
燃費を意識し、ペースを押さえ気味に走る佐々木は徐々にポジションを下げ3番手で周回を重ねるが、上位陣が次々とピットに入ると再びトップに浮上。予定よりも2周早い23周目にピットイン、遠藤にバトンを譲る。
給油、タイヤ交換、ライダー交代を終え、長いピットストップの後コースに復帰。ポジションは15番手までダウンしてしまった。
バトンを受けた遠藤は2分3秒台で瞬く間に順位を回復してゆくがピットストップ時間のハンデの壁は大きく、周回遅れを挽回するのは非常に厳しい。トップは2分7秒台のペースだが追いつくことが出来ない。
現実的な戦いは同じSSクラスを戦う他のチームである。#10番ウイズミーレーシング、#67ライディングスポーツ、#リリカアメーナ&ジャンボなど、もて耐常連チームが当面の敵である。遠藤はクラストップで第3ライダーの伊藤にバトンタッチ。伊藤は初の4サイクルビッグマシンだが走るごとにタイムを詰めてきた。そして決勝でもさらにペースを上げて行き61周目にチームベストの2分2秒523を記録。SSクラストップを独走し後続との差を広げて行く。
もて耐ではタイヤ使用本数が3セットに制限されているため、当チームでは各ライダーが好みのタイヤを選択し、それに合わせた車体セットを詰めてきた。したがってピットイン毎にタイヤを交換し、サスセットを変更する事となった。ピットストップが長い分、各自が妥協しないで済む車体セットを作りタイムを削る作戦だ
・佐々木・・・・フロントタイヤ、R3 / リヤタイヤ、R2(190)
・遠藤・・・・・フロントタイヤ、R2 / リヤタイヤ、R2(190)
・伊藤・・・・・フロントタイヤ、R2 / リヤタイヤ、R3(180)
レース中盤までに伊藤から佐々木に、そして遠藤にバトンが渡る。この時点で後続を1周以上引き離し独走状態を築いたチームだが、燃費面で予定よりも5周足りない計算となっていた。ピット回数を6回に抑える作戦を成功させるためには更なる燃費走行が必要となってきていたのだ。
各ライダーの1回目の走行から計算をした燃費を基に、2回目の走行から更なる燃費走行を実行し、周回を重ねて迎えたレース中盤の111周目、コース上に転倒車が発生しセーフティーカーが導入された。
セーフティーカーはこの後5周にわたり先導走行を実施。その間遠藤はエンジン回転を下げ極力燃料を使用しない燃費走行を実施。これが功を奏し、セーフティーカー解除後に伊藤にバトンを譲るまで走行時間を引き伸ばす事が出来、6回ピット作戦はほぼ予定通りの実現可能な状況が見えてきた。
バトンを受けた伊藤は1時間以上使用して磨り減ったタイヤでも一人3秒台で走り通し、後続との差を3周差にまで広げてしまった。最後のバトンを受けた佐々木は余裕の走りでそのポジションを守りきり、SSクラストップの175周でチェッカーを潜った。
ゴール後の燃料タンクには1.2リットルのガソリンが残っていた・・・計画達成である!