2009年

2009.11.2.
2009′ 11/1 菅生6時間耐久レース 総括

2りんかんRT&DOG FIGHT R

■菅生6時間耐久レース結果報告
予選2番手ながらスタート直後の転倒で優勝を逃す。

先日開催されました菅生6時間耐久レースのレース結果をご報告致します

日時・場所  11月1日・スポーツランド菅生
参加台数   54チーム
マシン    YAMAHA YZF-R1(2009年式)
ライダ ー   佐々木幸弘・遠藤弘一・阿久津晃輝

茂木7時間耐久レースに引き続き今年は菅生6時間耐久レースに参戦。 もて耐同様メインスポンサーに㈱ドライバースタンドを迎え、チーム名も「2りんかんRT&DFR」としての参戦となった。もて耐のようなレギュレーションによる規制が少ない菅生の耐久はチーム力の見せ所であり、事前テストの段階から総合力と戦術で充分優勝を狙える事を確信しての参戦だったが、うまく歯車がかみ合わない週末となってしまった。

歯車の狂いが生じたのが、レースウイーク2日目のフリー走行。ここで第一ライダーの佐々木が3コーナーで転倒し、腰を強打してしまう。ペースアップする前の予期せぬ転倒によりマシン&ライダー共に大きなダメージを追ってしまう(後に剥離骨折と判明)。

翌日の予選に向けマシンは無事修復されたが、佐々木の状態はかなり深刻な状況。チームは予選でのタイムアタックライダーの変更や、決勝レースでのライダーの乗車順位の変更など、大きく戦略の変更を余儀なくされる形となった。

翌日の公式予選。天気予報は大きく外れ、ウエットコンディションでのタイムアタックとなった。アタックライダーは第3ライダーの阿久津。ここで阿久津は追い込まれた状況の中で素晴しい走りを見せ、総合2番手のタイムを記録。離れかけた運を引き戻す力強い走りを見せてくれた。

迎えた決勝レース。スタートライダーを任されたのは遠藤。スタート前から緊張を見せていた遠藤だったが、その影響がスタート直後に出てしまった。上々のスタートを切った遠藤だったが、1周目のS字コーナーでハイサイド転倒を喫してしまう。オープニングラップをいつまでも戻らない遠藤にチームスタッフがコースを確認に走る。

暫くしてS字コーナーからレッカーで戻ってきた遠藤とマシン。すぐに修復に掛かり、コースに復帰した時点でトップとの差は25周(約40分)。絶望的な差であった。

しかしチームは諦めることなくそこから追い上げを開始。どのマシンよりも早いラップタイムで周回する「2りんかんRT&DFR」は時間と共に確実に順位を押し上げて行き、117周目には決勝での圧倒的なファステストラップ1分36秒台を記録。

結果6時間完走時点で181周を走り23台を抜き返して31番手でチェッカーを受けた。

必勝を誓って出場したレースながら、不本意な結果となってしまい非常に残念なラストレースでしたが、勝利が見える内容だった事は収穫でした。来期の参戦は未定ですがリベンジを期し準備を進める所存です。 ご支援、ご声援を賜り、誠に有難うございました。

ドッグファイトレーシング
代表 室井秀明



2009.11.1.
全日本選手権 第7戦 鈴鹿  ライダーコメント・藤田 拓哉
ライダー:藤田 拓哉
クラス:GP250

2009′ 10/31-11/1 全日本選手権 第7戦 鈴鹿

☆ライダーコメント☆
予選
鈴鹿の東コースは、ほとんどのライダーが初めてだったのでここは、チャンスだと思いました!! 予選は、宇井選手と及川選手がどのくらいのタイムをだしてくるのか予想がつかなくてすごく不安でした!! 予選が始まりました。

出だしからタイムを上げて行きました。が、宇井選手と及川選手もタイムを上げてきました。 しかし僕も負けじとセクター1とセクター2をまとめました。 52.0が入り3番手から2番手に上がりました。

しかしトップには少し届かないまま一回ピットインしました。 タイヤをNEWにかえ再アタック!51.8を出しました。 しかしトップの宇井選手は、51.6をだしていました。 それで予選が終わってしまいました。

1位 宇井選手
2位 藤田拓哉
3位 及川選手
となりました。
決勝は間違いなく焦らず、完走しようと思いました。

レース1!!
決勝当日

監督とメカニックとチームスタッフとセットを確認して、決勝を待ちました。
決勝を迎えました!!
スタートで出遅れてしまい、3位で1コーナーを通過。
レースをしているなかで、宇井選手の前にでたり、及川選手の前にでることも出来ました。
しかし結果は3位でゴール

しかし宇井選手と及川選手と上位争いができて本当に嬉しかったです
そして初表彰台を獲得しました。しかもセクター2は誰よりも速く走ることが出来ました。
レース2が次の日にあったので準備をして、次の日を待ちました。

レース2!!
次の日になりました。
雨が降ってきてしまいました。
雨は二回ぐらいしか走ったことがなかったので、すごく不安がありましたが、監督とメカニックとチームスタッフと家族の人を心で思い返した時に、俺なら大丈夫だと思いレースに望みました。

レースがスタートしました。
1コーナーまでに3台に抜かれましたが、そこでスイッチがはいり、二人抜き返し、三位を抜いて行こうと考えた時に、ハイサイドで転倒してしまいました。

そしてすぐにリスタートをきりましたが9位と言う結果になってしまいました。 ここでレースが終了しました!! 今回自身で強く思ったことは、晴れを速く走れても、雨も速く走れなきゃトップライダーとは言われないと思いました。

スポンサー様、ファンの皆様に一年間を通して感謝しております!!
本当に一年間ありがとうございました。
来年は何を乗るのか決まってませんが、またご声援・ご支援よろしくお願いします。


2009.10.31.
2009′ 10/31-11/1 全日本選手権(最終戦) 第7戦 鈴鹿 総括

2りんかんRT&DOG FIGHT R


■レース結果報告
藤田拓哉 全日本選手権(最終戦) 鈴鹿大会
フロントロー2番手から初表彰台・3位を獲得

2009年全日本選手権最終戦が11月1日鈴鹿サーキットで開催。
そのレース結果をご報告致します

イベント名 全日本選手権(最終戦) 第7戦
日時・場所 2009年11月1日・鈴鹿サーキット
観客動員数 23,000人

レース結果


GP250 藤田拓哉 ヒート1(ドライ)  予選 2位 決勝 3位
ヒート2(ウエット) 予選 2位 決勝 9位
2009年総合ランキング 6位


GP250・藤田拓哉


全日本選手権最終戦は鈴鹿サーキットで開催されるが、九州大会の無かったGP250クラスは2レース開催となり土曜日と日曜日にそれぞれ決勝が行なわれる事となった。また、今回の鈴鹿は初の東コース開催となり、鈴鹿の経験のない藤田にとっては大きなハンデを追わずに戦える条件となった。

その予想通り事前テストで藤田は、宇井、及川両選手と遜色ないタイムで東コースを攻め込んでいた。特にショートカットが設定された後半のセクションで勢いのある藤田は他を引き離すペースを見せており、東コースのJSBクラスのレコード記録を大きく超える52秒8を記録。前半のセクションを攻略できれば充分トップ争いが出来る仕上がりでテストを終えることが出来た。

レースウイークに入り、テストデータを見直し、ミッション、ファイナル、サスセット等を変更して公式練習に臨んだ。午前中1本目の走行は9時からの走行のため路面温度は26度と低めながらトラックコンディションは上々の中、各選手がコースインをしてゆく。

まずリーダーボードのトップに出たのは藤田。事前テストの好調をそのまま維持し、更にタイムを詰めてゆく。特に逆バンクコーナーから最終コーナーにかけてのセクター2の速さは抜きん出ており、宇井、及川両選手を抑えて区間トップを記録。経験の浅いセクター1(ストレートから逆バンクコーナー)もS字コーナー攻略のためいくつかのセットを試しながら徐々にペースを上げて行き、自己ベストを更新。52秒170を記録して総合2番手を獲得。


午後の走行では路面温度の上昇に合わせてタイヤコンパウンドをテスト。更に予選に向けたセットの確認テストを行う。午前中に比べタイヤグリップの変化とマシンバランスがうまく噛み合わず、タイムを更新することは出来なかったものの、予選シュミレーションでは手応えを掴み、目標の51秒台を視野に入れる事が出来る状態で走行を終えた。

51秒台に向け手応えを確認した藤田は公式予選でも積極的にタイムアタックを行い、常にリーダーボード上位につける。予選前半に自己ベストを更新し52秒0までタイムを伸ばしたところでピットイン。リヤタイヤをソフトに変更してタイムアタックに出る。藤田はセクター2でのアドバンテージはそのままに、徐々にセクター1の軌道修正を行いタイムを詰めてゆく。そしてトップの宇井選手と遜色ないセクター1のタイムを記録して返ってきた藤田は51秒83を記録。総合2番手に上がりフロントローを獲得。ついにトップライダーと互角のレベルにまで駆け上がってきた。

ヒート1・決勝


決勝朝のフリー走行。予選の好調さをそのままに、総合2番手のタイムを記録。トップの宇井選手との差も 僅か0.1秒。決勝で充分戦える仕上がりを見せた藤田は午後の決勝レース(ヒート1)に向け準備を進めてゆく

2ヒート制のため、予選が終わった当日に決勝レースが行なわれる事となったヒート1の決勝レースが、定刻15時10分にスタートされた。スタート良く飛び出したのは章典外で参加の600ccマシンを駆る手島。これに宇井、及川、そして藤田と続く。トップに立った手島はペースが上がらず、すかさず宇井がトップに立つ。これに続いて及川、藤田も手島を交わし3台のバトルが始まる。今まではここから徐々に離されてしまっていた藤田だが、今回は二人の背後にピタリと付け、コーナーのいたるところで前を伺う攻撃的なライディングを見せる。

藤田は得意の最終コーナーでスピードを乗せ宇井を交わすが、S字コーナーで再び宇井に抜き返されてしまう。レースが中盤に入るころ、手島がペースアップしストレートスピードの優位性を発揮して再びトップに浮上。

しかしトップに立った後のペースが上がらず、レース終盤には宇井が先に手島を交わしてトップに浮上。ここでスパートをかけた宇井が徐々に離れてゆくのに対して藤田と及川は手島を抜くのに手間取りその差が開いていってしまう。終盤一度は及川を交わし手島の背後につける藤田だが抜き返すまでには至らず、逆に再び及川に交わされてしまう。最終ラップ、藤田はコーナー各所で手島を攻め立てるがこれを抜く事が出来ずそのままチェッカーを受ける事となった。

ヒート2・決勝


翌日曜日、朝のフリー走行では昨日のレースでの教訓を生かし、セクター1のペースアップの為の車体セットの確認を行い、上々の手ごたえを掴んだ藤田。しかし無情にも午後になり雨が降り出し決勝レースはウエットコンディションの中スタートが切られた。

ウエットレースとなった事で経験の浅い藤田はスタートに出遅れ、その後もペースが上がらない。それでも8番手まで落ちた順位を徐々に回復して4番手争いの集団を抜け出した藤田は更にペースを上げ前を追うが、逆バンクコーナーで痛恨の転倒を喫してしまう。

これで終わりと思う会場の思いとは別に、藤田はマシンを起こし再び走り始める。最後尾から追い上げを見せる藤田はウエットでの自己ベストを更新しながら9番手まで追い上げる走りを見せ、最終戦のチェッカーを潜った。

昨年12月にGP125からGP250クラスにスイッチしてまだ1年もたたないが、短い期間で藤田は大きく成長を見せてくれました。全日本選手権最終戦で見せたトップライダーとの互角のバトルは周囲を唸らせる見事な戦いでした。来期以降に関しましてはまだ調整中のため発表は今しばらく時間を頂きますが、来期も更なる飛躍を見せてくれるであろう藤田の走りに注目が集まります。

今大会を持ちまして、今季の主なレース活動は全て終了となりますが、シーズンを通しご支援、ご協力を頂き、 誠に有難うございました。若いライダーが活躍する為の場と、そのチャンスを戴きました事、深く感謝いたします。

ドッグファイトレーシング
代表 室井 秀明

Photo by 荻崎様 (走行写真)
お写真を有難うございました。この場を借りて御礼申し上げます。
チーム一同


2009.10.19.
全日本選手権 第6戦 もてぎ ライダーコメント・藤田 拓哉
ライダー:藤田拓哉
クラス:GP250

2009′ 10/18 全日本選手権 第6戦 もてぎ

☆ライダーコメント☆
レースウイークに入り、公式練習の1本目では、二分台を切れないでいたまま終了しました!

それはまずかったので何をすればタイムが上がるか、考えました。
二本目では、自分の考えを生かしてタイムアタックをしました。
その結果、1分57.7まで上がってきて終了しました。
そして予選のために準備をして次の日の予選を迎えました。

予選では最初のアタックで自分のベスト1.56.9を出しました。
そのあとマシンのセットを合わせて、次のアタックに出ました。
そうするとタイミングよく及川選手が前にいて下さり、1分56.7を出すことが出来ました。
しかしまだ4番手のままで上に上がることができませんでした。

そこで、もう一度ピットインしてタイヤを変えて最後のアタックに出ました。

最後の一周に1分56.0をだして3番手にあがりました。
初めての3番手なので、すごく嬉しかったです。
そして決勝に整えて準備をして決勝を迎えました。
決勝の朝のフリー走行では自分のセットをして決勝の準備を進めました。

決勝が始まりました。
決勝のスタートが決まり三番手のまま1コーナーを立ち上がりました。
一番手と二番手がやりあっていたのでそこを狙っていました。
しかし次の周回に、後ろにいた渡辺一樹選手が無理くり入ってきました。
僕はおさえようとしてインをしめました。
しかし外に弾き出されたようになってしまい、一番手と二番手ともすごい差が開いてしまいました。 しかし冷静に追っかけました。

次の周回に及川選手と渡辺一樹選手が二人でやりあっていて、そこで渡辺一樹選手が無理くりに突っ込んで、及川選手と接触して及川選手が転倒しました。
そのすきに二番に上がりました。
そして一番手の宇井選手を追っかけました。
その時宇井選手がスリップダウンしてしまい、転んでしまいました。
そこで僕が初めてトップに躍り出ました。
しかし初めてのトップなので焦りや後ろからくる何かが自分を襲ってきました。

5周目が終わりました。
6周目にはどんどんペースUPして自己ベストをだそうとしました。
しかしその周回のS字コーナーの立ち上がりでハイサイドで転倒してしまいました。
そこでレースはリタイヤで終わりました。
自分は、心が弱すぎると分かりました。

初めてのトップだったので後ろからいろいろな事が襲ってくるのに耐え切れる心の強さがないと分かりました。 なので心をもっと強くしようと思いました。 そして次は一回り殻を破った藤田拓哉を見せようと思います。
次の鈴鹿も応援よろしくお願いします。

藤田拓哉


2009.10.18.
2009′ 10/18 全日本選手権 第6戦 もてぎ 総括

2りんかんRT&DOG FIGHT R


■レース結果報告
一時トップに立つも転倒リタイヤを喫す。

2009年全日本選手権第6戦が10月18日・ツインリンクもてぎで開催。
そのレース結果をご報告致します

イベント名 全日本選手権 第6戦
日時・場所 2009年10月18日・ツインリンクもてぎ
観客動員数 12,000人

レース結果


GP250  藤田拓哉 予選 3位  決勝 リタイヤ

GP250・藤田拓哉


全日本選手権第5戦は地元茂木での開催ですが、藤田は今年一度も茂木の練習が出来ておらず、岡山大会から戻り練習を開始。事前テストでは2分00秒がベストで、合同テストも台風の影響でウエットコンディションの練習に終わってしまい満足なテストが出来ないままレースウイークを迎えることとなった。

レースウイークに入り、公式練習が始まる。午前中1本目の走行は8時から走行のため路面温度も17度と低く、全体的にもタイムの伸びない展開で走行を終えることとなる。藤田も自己ベストに遠く及ばない2分01秒741のタイムで5番手に沈んでしまうが、ドライコンディションでの貴重な走行の中で、サスペンション、タイヤコンパウンドの比較などテストを進める事が出来、午後の走行に準備を進めて行く。

午後の走行になり路面温度も34度まで上昇し各ライダーのペースが一気に上がる。その中で藤田もコースイン2周目に1分59秒台にあっさりと突入し更にペースを上げてゆく。各セクターで自己ベストを大幅に更新してゆく藤田は7周目にこの日のベストとなる1分57秒877を記録する。自己ベストを一気に2秒以上縮める驚異的なペースアップである。この後一度ピットインし、車体のセットアップの変更とリヤタイヤをミディアムに変更して再びコースイン。コース前半のセクターではタイムを更新するものの、後半のセクターでタイムを削る事が出来ずタイムの更新には至らず総合4番手で走行を終えた。

翌日の公式予選は時折薄日が差す涼しいコンディションの中、GP250クラスの予選は昼の12時35分にコースインが始まった。路面温度は24度と前日より低い温度となった中、一気にタイムを上げて行く藤田は5周目に1分56秒台に突入。ピットインした藤田のコメントとマシンデータからリヤサスペンションのセットをややハードな方向に変更。リヤタイヤを変更して再びコースイン。後方から追い上げてきた及川選手の後ろに付いた藤田は、これをピタリとマークして更にペースを上げてゆく。前半セクターのタイムの更新と共に自己ベストを更新して行く藤田はラスト10分を切ったところで最後のピットイン。リヤタイヤを交換して最後のアタックに出てゆく。

予選時間終了まで残り30秒のところでホームストレートを通過した藤田は最後のアタックに入り、セクター1、セクター2、そしてセクター3と大幅に自己ベストを更新。そしてセクター4でも自己ベストを記録した藤田は1分56秒067を記録して総合3番手に浮上。開幕戦筑波以来の総合3番手を獲得した。

予選後、路面状況、マシンデータ、ライダーコメントを基にミーティングで翌日の車体セットの確認を行なった結果、想定以上にペースの上がった藤田に合わせてミッションギヤの変更と車体セットの微調整を行い翌日のフリー走行で最終チェックを行なう事を確認した。

決勝朝のフリー走行。慣らし走行を終えた藤田がペースを上げてゆく。そのトップスピードはミッションギアの変更が当たりクラストップのスピードを記録。その後ピットイン、サスセット確認等を行ない、クラス4番手で、フリー走行を終えた。

タイヤ選択、車体セットなど方向も固まり、迎えた決勝。定刻15時15分に決勝のスタートが切られた。前回岡山大会の後、練習を重ねたスタートが決まり3番手のまま第一コーナーに進入。目前に宇井、及川を捕らえ、二人をピタリとマークする形でオープニングラップを通過。すると第一コーナー進入で後続の渡辺が強引にイン側に仕掛けてくる。藤田は押し出されるような形となりオーバーラン。4番手にポジションを落としてしまう。

しかし焦る事無く前を追い上げて行く藤田は、1周目の走りでトップを行く宇井の走りの異変を捉え、及川に対しても追い着ける自信を見せていたのだ。2周目に入り強引な走りを見せる渡辺が及川の前に出るが、最終コーナー立ち上がりでミスをしてホームストレートで再び及川に交わされる。しかしこの直後、第一コーナー進入で又も強引な進入を見せた渡辺のマシンが及川のマシンに追突。2台が転倒コースアウトを喫し藤田は2番手に浮上する。

前を行く宇井が完調でないと見た藤田はペースを上げ喰らい付いてゆく。すると今度は宇井が転倒。藤田はついにトップに躍り出る。4周目を通過しトップ藤田に対し2番手星野との差は7.5秒。予選タイムから考えても余裕の展開であったが藤田は目標である55秒台に向けスピードを上げてゆく。するとなんと今度は藤田がS字コーナー立ち上がりでハイサイド転倒。マシンを起こしピットに帰ってくるが、そのまま無念のリタイヤとなった。

全日本選手権で初めてトップに立ち、後方の見えない敵に怯えながら、自己ベストの更新に向けスロットルを開け続けた藤田。転倒により掴みかけた全日本初優勝の称号や他にも失ってしまったものは多くあるが、それ以上に多くのものを得る事が出来たはずである。今後タイトル争いを演じる事になるであろう本当の戦いの時に、今回の経験は必ず生かされる事であろう。その経験を1年目の14歳にして経験できた事は非常に大きな収穫である。

DOG FIGHT RACING の次回のレースは、11月1日の最終戦、鈴鹿サーキットとなります。
引き続き応援いただけますよう、宜しくお願いいたします。

ドッグファイトレーシング
代表 室井 秀明



2009.9.28.
全日本選手権 第5戦 岡山国際 ライダーコメント・藤田拓哉
ライダー:藤田 拓哉
クラス:GP250

2009′ 9/27 全日本選手権 第5戦 岡山国際

☆ライダーコメント☆
少ない練習のなか金曜日に1分34秒台を入れることに成功し、予選では1分33秒台を目標に準備を整え金曜日を終えました。

土曜日・予選が始まりました。
予選では最初にフロント・リヤ共ミディアムコンパウンドのタイヤでまず行きました。 タイムは1分34.5しか最初はでませんでした。

しかしそこでソフトコンパウンドのフレッシュタイヤに履き替え2回目のアタックをしました。が、自分の技術のなさでタイムを出せずにいました。しかし監督もメカニックさんも焦りが全くなく冷静だったので、僕も冷静に行こうと思い、もう一度タイヤをはきかえて最後のタイムアタックに行きました。

タイムは1分34.3の自己ベストをマークして4位で予選を終えました。
自分としては予選で1分33秒台を入れたかったんですが無理でした。
そして決勝に向けてのセットアップをして土曜日を終えました。

日曜日・決勝の日になりました。
朝のフリー走行ではいい感じの感触をつかんでくることができました。
そして決勝!

スタートのシグナルが変わった瞬間に自分のクラッチをなはすタイミングとバイクの回転数が合わなくてスタートを失敗してしまい8番手まで順位を落としてしまいました。 しかし焦らないで前を追いかけて行こうと思い追いかけました。 2周目には4番手まで上がりましたが、その2周の間に3位との差が開いてしまっていた為、単独走行になってしまいました。

そして僕は目標だった1分33秒台に入れるためにアタックをしました。 11周目に1分34.087と言うタイムが出たんですが、そのあとのタイムが伸びずそこでチェッカーで4位でした。

僕をサポートして下さっているスポンサー様、チームスタッフ、応援して下さっているファンのみなさま、本当にありがとうございます。

3戦全部4番手ばっかりなので、次戦茂木では絶対に表彰台にのるので、またご迷惑をお掛けするかと思いますがよろしくお願いします。

3週間全力で駆け抜けて行きます!!


2009.9.27.
2009′ 9/27 全日本選手権 第5戦 岡山国際  総括

2りんかんRT&DOG FIGHT R


■レース結果報告
藤田拓哉全日本選手権・岡山大会・4位を獲得!

2009年全日本選手権第5戦が9月27日・岡山国際サーキットで開催。
そのレース結果をご報告致します

イベント名 全日本選手権 第5戦
日時・場所 2009年9月27日・岡山国際サーキット
観客動員数 9,500人

レース結果


GP250  藤田拓哉  予選 4位  決勝 4位

GP250・藤田拓哉


全日本選手権への参戦を始めて3戦目となる藤田。初走行となる岡山国際サーキットはこれまでの筑波・菅生のように走行経験があり、事前に充分な走り込みが出来たコースと違い、藤田の真価が問われる大会となりました。

2週間前に開催された事前テストに参加した藤田は、初走行で37秒台を記録し順調な滑り出しを見せた。2日目のテストに入り午前の走行で更にタイムを短縮し36秒台にペースを上げた藤田は少しずつコース攻略の糸口を掴みだしたようだった。しかし午後の走行でエンジントラブルにより走行を中断。更なるタイム短縮は3日目に持ち越しとなった。

タイヤメーカー合同テストとなった3日目の走行。藤田は前日の遅れを取り戻そうとコースに出てゆく。しかしその焦りが転倒を招く結果となってしまった。一気にペースを上げた藤田は5周目の最終コーナーで勢い余ってアウト側ゼブラを飛び越えてしまい転倒。頭を強打し、マシンも大破させてしまった。

引上げてきたマシンを修復し午後の走行に向け整備が進められる傍らで藤田は横たわり休息を取っていた。チームは午後の走行のキャンセルも考えたが藤田の強い要望により走行を許可。最後のテスト走行に臨んだ。

車体のセットを変更しながら徐々にタイムを上げてゆくが、路面状況が悪く、グリップ不足と走行ラインによって跳ねてしまうコースの攻略に手こずりながらも35秒台にまでタイムを詰め3日間のテストを終えた。

レースウイークに入り走行に臨む藤田。
実は事前テストで最後に走った記憶があいまいな様子。
頭を強打した影響でぼんやりした記憶しか残っていないという・・・。

そんな状況で迎えた公式練習。
午前の走行で35秒代、午後の走行で34秒台と着実にタイムを詰め上位との差を詰めてゆく。上位陣がグリップ不足を訴える中、経験の浅い藤田はそんな事をあまり問題としないようにセッションごとにタイムを詰めて行っている。

翌日は晴天となり上々のコンディションの中迎えた公式予選。45分1回のみの予選で藤田は序盤で34秒4の自己ベストを記録。更なるタイムアップに向けリヤタイヤをソフトコンパウンドに変更してタイムアタックに出るが思うようにタイムが上がらない。藤田の課題であるペースアップに時間が掛かりすぎる点である。

「リヤタイヤのグリップが上がる事によるマシンバランスの変化に対する対応と一気にペースを上げる集中力」これを身につけなければ上位は見えてこない。ロードレースデビュー2年目の藤田には酷な課題だが、乗り越えようと必死になっている。チームは再び藤田をピットインさせリヤタイヤをフレッシュに交換して最後のタイムアタックに送り出す。

これに応えるように3周目に自己ベストを更新して行く藤田。3つのセクターで分けられた岡山国際サーキットでセクター1、セクター2と自己ベストを更新。目標の33秒台を掴みかける走りだ。しかし最後のセクター3でベストを更新できず34秒302の自己ベストで予選を終えた。

結果はこれまでと同じ4番手だったが、上位陣が前日のタイムを更新できない路面状況の中、一人前日のタイムを更新した藤田。菅生のときにあったトップとの差が2秒15。今回岡山では1秒27まで差を詰める事が出来たのは初コースでのトライとしては上出来であり、藤田の潜在能力の高さを伺わせる物であった。

公式予選終了後のミーティングでデータを分析すると、セクター2(コース中盤)はトップと変わらぬタイムで走れている。問題は最終コーナーと第1コーナー。この2箇所の攻略が進めばセクタ-1、セクター3のタイムを詰める事が出来、目標の33秒台を記録できる。そして上位陣に喰らい付く事が出来るのである。

決勝朝のフリー走行。引き続き晴天に恵まれたサーキットで走行が開始された。路面温度は30度を超え上々のコンディション。藤田はマシン状態を確認しながらも自己ベストに近い34秒5のタイムを記録し走行を終える。手ごたえは充分に有った。そして迎えた決勝。夕方最後のレースとなったGP250クラスは曇り空の下スタートがスタートが切られた。

筑波・菅生と見事なスタートを見せていた藤田だが、なんとスタートミス。一気に8番手付近まで順位を落としてしまう。それでも3周目には34秒台にいれポジションを4番手に回復し前を追うが上位3台は遠く離れてしまい単独走行となってしまった。藤田よりも速いペースで逃げる上位陣。藤田はココから目標の33秒台に向け一人ペースを上げてゆく。

11週目には34秒0と33秒台突入にあと一歩のところに迫るがどうしても壁を打ち破る事が出来ない。前後共に10秒以上の差を持った単独走行のまま周回を重ね、そのままレース終盤を迎え4番手でチェッカーをくぐった。

地方選手権でも活躍中!


同日茂木で開催されておりましたスーパープロダクションクラスに参戦した佐々木選手&2009-YZFR1が、5年ぶりとなるコースレコードを樹立。1分58秒857のタイムは従来のレコード(2分00秒115)を1秒以上短縮する驚異的タイムを樹立。決勝もポールトゥーウインで圧勝を飾りました。

またその1週間前に開催されました菅生選手権・ST600クラスに於いて、阿久津選手&2009-YZFR6が優勝。ヤマハ車に乗り換えて今季初優勝を飾りました。

藤田の活躍にチーム員も奮起しており、良い雰囲気とライバル意識が芽生えてきております。 後半戦、そして来期が楽しみになってまいりました。

DOG FIGHT RACING の次回のレースは、10月18日の全日本選手権・茂木大会となります。 引き続き応援いただけますよう、宜しくお願いいたします。

ドッグファイトレーシング
代表 室井 秀明



2009.8.31.
全日本選手権 第4戦 SUGO ライダーコメント・藤田 拓哉
ライダー:藤田 拓哉
クラス:GP250

2009′ 8/30 全日本選手権 第4戦 SUGO

☆ライダーコメント☆
予選は4番手でうまく自分のベストタイムが出せなくてすごく悩みました。 しかしまだ決勝ではなかったので、ガンガン行こうと思いました。 決勝の朝のフリー走行では自分のベストタイムと同じタイムが出て悩んでいたことがふっ飛んで良い状態で決勝にのぞめました!

決勝ではスタートが上手くいって、1コーナーで宇井さんと及川さんの真後ろにいて3コーナー目では宇井さんとぶつかりながらでも2位に浮上しましたが次のコーナーで宇井さんに抜かれ、それでも追いかけてどうにか付いていけていましたが、後方にいた一樹君とバトルになり、どんどん宇井さんと及川さんとの差が開いていくばかりで、全然タイムも伸びずにいました。

一樹君とバトル中にクロスをかけたりすることがうまくできるようになり良かったのですが、中盤にきて一樹君がタイムをどんどん伸ばしていきそれに付いて行こうと思ったのですが、自分の技術のなさでどんどん離れてしまい4位になってしまいました

それでチェッカー

応援してくださったファンの皆様、僕をサポートしてくださるスポンサー様、チームのみなさん本当にいつもありがとうございます

次の岡山ではまた今以上に頑張りますのでまたサポートをお願い致します


2009.8.30.
2009′ 8/30 全日本選手権 第4戦 SUGO 総括

2りんかんRT&DOG FIGHT R


■レース結果報告
藤田拓哉全日本選手権・菅生大会・4位を獲得!

2009年全日本選手権第4戦が8月30日・スポーツランド菅生で開催。
そのレース結果をご報告致します

イベント名 全日本選手権 第4戦
日時・場所 2009年8月30日・スポーツランド菅生

レース結果


GP250   藤田拓哉  予選 4位  決勝 4位

GP250・藤田拓哉


全日本選手権は長い耐久インターバルを終え菅生大会が開催された。 GP250クラスは第3戦九州大会の開催が無かったため、今年2戦目のレースとなった。

藤田はその間、菅生のコースで2度のエリア選手権の出場で練習を重ね、確実にタイムを縮めてきた。今大会の目標は32秒台でのレースである。トップの2名(宇井・及川)のアベレージにはまだ届かない藤田だが、1年目としては確実にタイムアップを果たしており、33秒台での決勝シュミレーションは問題なくクリアしており、今大会の決勝で、一段のレベルアップを図りたいとチームは考えていた。

レースウイークの金曜日。公式練習が始まり、午前中1本目の走行は、雨のため徐々に路面が乾いてゆく状況の中で、ペースが上がらぬまま1分35秒台で走行を終えるが、午後になりドライコンディションとなった2本目では、自己ベストに近い1分33秒台で周回。車体セット、タイヤコンパウンドなどのテストメニューをこなし総合4番手タイムを記録した。

翌日の公式予選は、朝まで降った雨が残り、GP250クラスの予選開始時点ではライン上ドライといった状況。各ライダーが様子を見ながらのタイムアップを続ける中、一気にタイムを上げて行く藤田だが、3周目にS字コーナーでハイサイドを喫す。ギリギリの所で転倒を免れたがこの影響で予選終盤まで攻め込んだ走りが出来ず、1分34秒台をベストに予選を終えることとなった。

予選後、路面状況、マシンセット、予選時間のつめ方などミーティングで話し合い、車体セットの確認を終え、翌日のフリー走行で最終チェックを行なう事を確認した。

決勝朝のフリー走行。サーキットは秋の空気に変わり、膚寒さを覚える20度以下の気温でフリー走行が開始された。路面温度も22度とかなりコンディションが変わってしまった中、先頭を切って周回を重ねて行く藤田は、常にリーダーボードのトップ3に名前を刻む元気な走りがよみがえり、20周以上使用したタイヤで自己ベストを更新。1分33秒382を記録して総合3番手でフリー走行を終えた。

タイヤ選択、車体セットなど方向も固まり、迎えた決勝。午後一番のレースとなったGP250クラスは曇り空の下、気温20度、路面温度28度の中、スタートが切られた。

セカンドロー4番手から絶妙のスタートを切った藤田は3番手で第1コーナーに進入。その勢いのまま第3コーナーでトップライダー宇井選手をパスして2番手に浮上。バックストレートまでに宇井選手に抜き返されるが、オープニングラップを3番手で通過。全日本選手権1年目のしかも2レース目とは思えない程の落ち着いた走りである。

3周目に入り、後続の渡辺に交わされ4番手にポジションダウン。序盤は渡辺の後ろに懸命に喰らいつき、自己ベストを更新する走りを見せる藤田だが、渡辺は更にペースを上げ32秒台でその差を広げてゆく。

中盤以降、単独走行となった藤田は33秒台で周回を重ね、そのままレース終盤を迎え4番手でチェッカーをくぐった。

DOG FIGHT RACING の次回のレースは、9月27日の全日本選手権・岡山大会となります。 引き続き応援いただけますよう、宜しくお願いいたします。

ドッグファイトレーシング
代表 室井 秀明



2009.8.26.
2009′ 8/22 もてぎ7時間耐久レース結果報告1

もてぎ7時間耐久レース結果報告1


日時・場所 8月22日・ツインリンクもてぎ
参加台数 37チーム
マシン YAMAHA YZF-R1(2009年式)
ライダー 佐々木幸弘・遠藤弘一・伊藤勇樹


2年ぶりに参戦する事となった茂木7時間耐久レース(以下もて耐)。
今年はメインスポンサーに㈱ドライバースタンドを迎え、チーム名も「2りんかんRT&DFR」としての参戦となった。

もて耐は昨年から大幅なレギュレーション変更が行なわれており、当チームが参加するトップカテゴリーのSSクラスは、ガソリンタンク容量が18L以下、給油を行なった場合のピットストップ時間が8分と大きなハンデキャップを背負わされて戦う事になった。

SSクラス 18L・ピットストップ8分
(インジェクション仕様の現行リッタースポーツバイク)
Bクラス 18L・ピットストップ5分
(600カスタマーセンタークラスとキャブ仕様のリッターバイク)
Aクラス 24L・ピットストップ3分 (1000cc以上)

1ヶ月前に開催された公式予選では、総合3番手を獲得。
ほぼノーマルに近い仕様だったマシンのポテンシャルアップのために、決勝を前にオリジナルフルエキゾーストや大型ラジエターなど短期間で製作。サスペンションセットやエンジン仕様など短期間でまとめ上げ決勝レースに臨む事となった。

迎えた決勝。夜半に降った雨により濡れていた路面も乾き、ドライコンディションの中、定刻10時にスタートが切られた。スタートを任された佐々木は抜群のスタートでホールショットを奪いオープニングラップをトップで通過。その後方から久しぶりのレース参戦となった宇川徹選手のVFR750(RC30)が迫ってくる。

燃費を意識し、ペースを押さえ気味に走る佐々木は徐々にポジションを下げ3番手で周回を重ねるが、上位陣が次々とピットに入ると再びトップに浮上。予定よりも2周早い23周目にピットイン、遠藤にバトンを譲る。

給油、タイヤ交換、ライダー交代を終え、長いピットストップの後コースに復帰。ポジションは15番手までダウンしてしまった。

バトンを受けた遠藤は2分3秒台で瞬く間に順位を回復してゆくがピットストップ時間のハンデの壁は大きく、周回遅れを挽回するのは非常に厳しい。トップは2分7秒台のペースだが追いつくことが出来ない。

現実的な戦いは同じSSクラスを戦う他のチームである。#10番ウイズミーレーシング、#67ライディングスポーツ、#リリカアメーナ&ジャンボなど、もて耐常連チームが当面の敵である。遠藤はクラストップで第3ライダーの伊藤にバトンタッチ。伊藤は初の4サイクルビッグマシンだが走るごとにタイムを詰めてきた。そして決勝でもさらにペースを上げて行き61周目にチームベストの2分2秒523を記録。SSクラストップを独走し後続との差を広げて行く。

もて耐ではタイヤ使用本数が3セットに制限されているため、当チームでは各ライダーが好みのタイヤを選択し、それに合わせた車体セットを詰めてきた。したがってピットイン毎にタイヤを交換し、サスセットを変更する事となった。ピットストップが長い分、各自が妥協しないで済む車体セットを作りタイムを削る作戦だ

・佐々木・・・・フロントタイヤ、R3 / リヤタイヤ、R2(190)
・遠藤・・・・・フロントタイヤ、R2 / リヤタイヤ、R2(190)
・伊藤・・・・・フロントタイヤ、R2 / リヤタイヤ、R3(180)

レース中盤までに伊藤から佐々木に、そして遠藤にバトンが渡る。この時点で後続を1周以上引き離し独走状態を築いたチームだが、燃費面で予定よりも5周足りない計算となっていた。ピット回数を6回に抑える作戦を成功させるためには更なる燃費走行が必要となってきていたのだ。

各ライダーの1回目の走行から計算をした燃費を基に、2回目の走行から更なる燃費走行を実行し、周回を重ねて迎えたレース中盤の111周目、コース上に転倒車が発生しセーフティーカーが導入された。

セーフティーカーはこの後5周にわたり先導走行を実施。その間遠藤はエンジン回転を下げ極力燃料を使用しない燃費走行を実施。これが功を奏し、セーフティーカー解除後に伊藤にバトンを譲るまで走行時間を引き伸ばす事が出来、6回ピット作戦はほぼ予定通りの実現可能な状況が見えてきた。

バトンを受けた伊藤は1時間以上使用して磨り減ったタイヤでも一人3秒台で走り通し、後続との差を3周差にまで広げてしまった。最後のバトンを受けた佐々木は余裕の走りでそのポジションを守りきり、SSクラストップの175周でチェッカーを潜った。

ゴール後の燃料タンクには1.2リットルのガソリンが残っていた・・・計画達成である!