レース結果

2008.8.24.
2008′ 8/24 全日本 第4戦 SUGO 総括
■レース結果報告
全日本選手権も後半戦がスタート。
第4戦が8月24日・宮城県の菅生サーキットで開催されました。
今大会には伊藤勇樹が参戦、そのレース結果をご報告致します

イベント名 全日本選手権 第4戦
日時・場所 2008年8月24日・菅生サーキット

レース結果


GP250  伊藤勇樹 予選 10位  決勝 9位

GP250・伊藤勇樹


夏のインターバルの間、茂木での走行練習やダートトレーニングと精力的に走り込みを行なった伊藤勇樹。菅生での事前テストでは2日目に1分33秒フラットまでタイムを縮め、昨年の自己ベストを更新。前半戦の好調を維持した状態で後半戦を迎えることとなった。

レースウイーク初日。例年よりも一日早く木曜日から公式練習が行なわれることとなったが、天候は雨。気温も低く事前テストのデータはその有効性を失ってしまった。そのような中で伊藤はウエットコンディションのマシンセッティングを詰めて行くが、2回目のセッションの終盤、ペースを上げたところで転倒を喫してしまう。SPインコーナーの立ち上がりでのハイサイドによる転倒であった。幸い怪我も無く、マシンのダメージも少なかったのは幸いであった。マシンを修復し翌日金曜日の公式練習を迎える。

金曜日は曇り空から時折小雨が舞う微妙なコンディションとなった。午前中の走行は路面状況もライン上がドライに変わってくる難しい状況の中でコースイン。このセッションで伊藤は再びSPインコーナーで転倒を喫してしまう。今度はペースアップした周回で、進入時に一気に寝かしこんで行ったところでフロントがすくわれてしまう形でのスリップダウンだった。 しかしこの転倒を、伊藤はSPインコーナーのコースサイドで他のマシンの動きや走り方をチェックするチャンスとして、ヒントを得て戻ってきた。いかなる状況でも前に突き進もうとする意欲が現れてきたようだ。

マシンを修復し臨んだ午後のセッションも、路面はライン上がドライ、時折霧雨が舞うコンディションの中で行なわれることとなった。伊藤は慎重にマシンセットを行い、総合12番手でこの走行を終えた。

翌日土曜日の公式予選。
曇り空の下、気温17度と肌寒い中でセッションが始まる。伊藤は序盤7番手タイムを記録してピットイン。低い路面温度のため事前テストのようなタイヤグリップを得られない分リヤのサスセットをソフトな方向に変更。また決勝に向けエンジンセットの変更を行ない再びコースイン。車体のセットに良い方向の確認がとれた所で再びピットイン。リヤタイヤの交換とエンジンセットの更なる調整を行い最後のアタックに出てゆく。残り10分でペースを上げた伊藤は34秒台にタイムを上げ、順位も上げて行く。そして34秒フラットのタイムを出し時間的にも最後のアタックに入った伊藤はセクター1でベストを更新して行くがセクター2でクリアラップを取れず失速。惜しくも34秒01のタイムで総合10番手で公式予選を終えた。

予選の後、決勝の日の天候が雨となる確率が高まり、チームは決勝に向け少ない走行データからウエットコンディションのマシンセットを伊藤と共に話し合い準備を進めた。そして木曜日のテストで試すことが出来なかったセットアップで朝のフリー走行に臨むことを決めた。

決勝の日は朝からの雨。
しかも段々と激しくなる雨脚に、フリー走行では転倒するマシンが数多く発生。

伊藤はエンジン慣らしを含め、徐々にペースを上げながらマシンセットの確認を行なう。少ない時間の中でエンジン慣らしを終え、ペースを上げサスセットの確認を行なう。僅か4周ほどのアタックで走行を終えた伊藤はサスセットの方向についてメカニックとミーティングを行い木曜日のセットをベースとした車体セットに決定し、決勝に臨んだ。しかしこのサスセットには、フロントタイヤに一抹の不安要素を残した状態のぶっつけのセットでのトライであった。

午後に向け雨脚はいっそう強くなり、タイヤチョイスにも変更が必要となってきた。チームはリヤタイヤにヘビーレインを想定したタイヤをチョイス。そして午後一番にGP250クラスの18周の決勝レースがスタートした。まずまずのスタートを切った伊藤はオープニングラップをグリッドと同じ9番手で通過。目の前には富沢がいる。これを追いかけようとするが、サスセットを詰め切れなかった伊藤はコーナー進入で何度もスリップダウンしそうになる。

そのため徐々に富沢が離れて行き、更に後方にいた星野にも交わされてしまう。上位陣から渡辺が転倒により脱落し順位をひとつ上げるが星野との差を詰めることが出来ないままレースは中盤を過ぎてゆく。終盤に入りマシンに対応する走りで徐々にペースを上げてきた伊藤はベストタイムを更新しながら、前方の星野、そして濱本との距離を縮めてゆくが時すでに遅く、9番手のまま18周目のチェッカーを潜った。


伊藤勇樹


「雨のレースで情けないくらい不完全燃焼です。木曜日にもっとセッティングをつめられていれば6位以内には絶対入れたと思うしもっと上も目指せたはず。全ては自分の集中力不足だと思います。だから今回の結果には全然納得がいってません。次回の鈴鹿、そして世界グランプリの茂木ではもっと集中して良い走りを見せたいと思います。」

DOG FIGHT RACING の次回のレースは、2週間後の9月7日に全日本選手権第5戦・鈴鹿サーキットとなります。また、同日に筑波選手権も開催されます。

尚、9月28日には世界グランプリ・茂木大会への参戦も決定いたしました事を、併せてご報告いたします。

ドッグファイトレーシング
代表 室井 秀明



2008.8.24.
2008′ 8/24 全日本 第4戦 SUGO 伊藤 勇樹
ライダー:伊藤 勇樹
クラス:GP250

全日本選手権 GP250 予選 10位  決勝 9位

☆ライダーコメント☆
SUGOは事前練習で良いタイムが出ていたので自信がありました。
今回のSUGOはARTの練習で同じ所で二度転倒してしまい、モチベーションが下がってしまいました。 予選は最初になんとか誰かについて行こうとしたのですが、なかなかついて行けず35秒台を行ったり来たりしていました。予選も残り5分の所でやっと34秒のフラットがでてそのままチェッカーし10位で予選を終えました。

決勝当日は雨、雨が痛いぐらいに激しく降っていました。
そしてレースがスタートしました。スタートは上手く行き8番手ぐらいで1コーナーに入って行きました。 レースは周回を重ねて行くごとに転倒者が続出し、荒れたレースになっていました。レース終盤、僕のタイヤもうねり始めてSPinコーナーでスリップダウンをしそうになりました。結果は9位、今年のレースの中で一番低い順位を取ってしまいました。
とても悔しく思いました。次の鈴鹿で汚名返上を試みたいと思います。


2008.7.26.
2008′ 7/26 鈴鹿4時間耐久レース 総括
■レース結果報告
日時・場所  7月26日・鈴鹿サーキット
参加 台数  70台
観客動員数  71,000人(7月27日・8耐決勝)


レース参戦準備


例年よりも早い梅雨明けと共に真夏の日差しの中迎えた鈴鹿4時間耐久レース。当チームからは昨年に引き続き佐々木幸弘選手が参戦。ペアライダーには鈴鹿ST250クラスレコードホルダーの(もてぎはチャンピオン)の遠藤弘一を擁して臨んだ。

前哨戦となった鈴鹿100kレースあたりから調子を上げてきた両ライダーは、新型タイヤを投入した7月の最終テストで上々のフィーリングを掴む事ができた。2008年のレギュレーション変更で一人の走行時間が60分に拡大されたが、燃費的にも十分余裕があり、戦略的にも状況に応じた変化をつけられる体制で本戦を迎えることができる。

公式練習&予選


レースウイークに入り一気に夏本番の酷暑となり、連日30度を超える気温で、路面温度も50度を超える中、公式練習・予選が行われる。急激に変わった路面コンディションにより、木曜日の公式練習で若干のサスペンションセットの変更を行なうが、大まかな方向性は固まっており、エンジン、車体共に良好な状態に仕上がっている。

そして迎えた金曜日、A・B二組に分けられたクラス分けで公式予選が始まる。A組の第2ライダーの遠藤が先にタイムアタックに臨む。第2ライダーの公式予選は8時30分にスタートとなるが、この時点で気温は30度を超え、路面温度も40度以上に上昇。
公式練習よりも若干路面温度は低いもののそれでもタイヤのグリップはベストな状態には程遠く、グリップを確認しながらのアタックが続く。このような状況の中、遠藤は5周目に2分23秒343を記録。その後もセクター1・セクター2と最高タイムを記録するもののクリアラップを取ることが出来ずそのまま予選を終えクラス5番手となる。

8耐予選を挟み午後2時から第一ライダーの公式予選が始まる。気温35度・路面温度50度を超えるコンディションの中公式予選がスタート。佐々木は全車がコースインを終えた後モリワキのマシンと共にゆっくりとコースイン。一気にペースアップした2台のマシンは2周目に2分22秒台に突入。さらにペースを上げた佐々木は5周目に2分21秒962を記録してピットイン。

これ以上のタイムアップが難しい中で決勝レースを想定したサスのセットアップ変更を実施。

リヤサスのセットをソフトな方向に変更して再びタイムアタックに向かう。このセットアップの変更は結果的に無駄となってしまうが、決勝に向けさらにセットアップの方向性を煮詰めることが出来た。公式予選の結果は佐々木がクラス4番手となり、二人の合算タイムによる総合タイムは3番手を記録した。しかし決勝グリッドはA・Bクラスの頭取りとなり、結果5番グリッドからのスタートとなった。

決勝


快晴となった決勝日。スタートライダーを任された佐々木は予選で確認した方向へセットアップの微調整をオーダー。そして決勝レーススタートの8時30分には気温は30度を超え、路面温度も急上昇してゆく中スタートが切られた。スタートのエンジン始動で若干出遅れた佐々木はオープニングラップを8番手で通過。その後トップ集団から少し離れた第2集団を形成する。

トップ集団がペースアップする中22秒台とペースの上がらない集団から抜け出すために、佐々木はストレートスピードの勝るマシンで再三 前車に並びかけるがブレーキングで抜き返されてしまう苦しい展開が続く。イン側のタイトなラインでコーナーに侵入するには前タイヤのグリップが不足気味となり、転倒の危険を避けるために無理を出来ない状況が続いていたのだ。それでも14周目に集団を抜け出すとペースを上げ後続を引き離してゆく。そして予定通り20周目に7番手で1回目のピットインを迎える

バトンを受けた遠藤は、真夏の耐久レースで磨耗したタイヤでコースイン。最初の一周は慎重過ぎるほどのペースで通過。それでも順位は6番手に浮上していた。徐々にペースを上げてゆく遠藤。そのペースは上位のマシンたちよりも速く急速にその差を縮めてゆく。5→4→3番手とポジションを上げて行くDFR&遠藤のマシンがカラービジョンに映し出されてゆく中35周目についに2番手に浮上。

トップを追う遠藤は後続との差を広げながら更にペースを上げてゆくが37周目にヘアピンコーナーで痛恨のスリップダウン。幸いマシンのダメージはなくマシンを起こした遠藤はそのまま周回を重ねてゆく。そして予定通りの40周目にピットイン。メカニックたちがマシンチェックを行い、給油の後再び佐々木がコースイン。
マシンを降りた遠藤は体のダメージもなくマシンに関しても問題ないとのコメント。「少しだけ攻めてみたらあっけなくフロントから転んでしまいました、すみません・・・」初経験ゆえのミス。今後の糧になるであろう・・・

転倒により順位は8番手まで落としてしまうが佐々木は25秒台で周回を重ね再び上位との差を詰めてゆく、チームはラップタイムを見てマシンの状態に大きな問題は無しと判断し、遠藤の休息をとるために佐々木の周回を2周増やし22周に変更する。その後も安定したタイムを刻んだ佐々木は順位を6番手まで上げ3台による激しい4番手争いを展開。ピットインするまでその争いは続くがピットインのタイミングと作業スピードで遠藤に交代した時点で4番手まで順位を回復していた。

代わった遠藤は転倒の影響から28秒台が精一杯でペースが上がらない。一時は20秒以上開いた後続との差も周を追う毎に縮まり、ポジション維持に黄信号が灯り始める。このためチームは遠藤の走行を3周切り上げ残りを佐々木に再び託する作戦に変更。佐々木との打ち合わせで最終スティントのサスセットの変更を決め、メカニックは作業のシュミレーションを行ないつつ遠藤のピットインを待つ。そして80周目に遠藤がピットイン。

ポジションは5番手に落としていたが、4番手の伊藤レーシングも同時にピットイン。このピットインで再び4番手に復帰した佐々木は26秒台にペースを上げ後続との差を徐々に広げて行く。そして一度は周回遅れとなったトップのマシンを追い更にペースを上げてゆく。4時間のチェッカー目前となった96周目についにトップのマシンの背後に追いついた佐々木は一気にこれをパス。再び同一周回に持ち込みストレートを通過する。97周目に記録したこのタイムはなんと24秒台に突入していた。意地を見せた佐々木のマシンが98周目の周回を終え最終コーナーを立ち上がりチェッカーを受けた。

今期は、佐々木のペアを組む遠藤がどこまで仕上がるかが鍵となっていた。地元コースの茂木では高い順応を見せていたが、鈴鹿サーキットでは簡単には通用しないレベルの高さに悩みを抱える時期もあった。ST250クラスで走っていたのとは違うレベルの高さ、慣れないマシン、迫り来る時間、多くのプレッシャーを乗り越えレースウイークにしっかりと戦える状態にまで調整できた事で勝機は見えてきていた。
しかし簡単に勝たせてくれない鈴鹿の女神は今年もチームに試練を与えてくれた。しかしこの経験が二人のライダーに勝つ為の方程式を教えてくれた。遠藤は「5年分以上の成長を感じた半年でした」と語るように、この半年と決勝レースを通して多くの糧を得る事ができ、来期への可能性を掴んだ。そして完全に復調した佐々木は、来期の4耐での圧倒的な勝利に目標を定めた。

転倒を乗り越えトップと同一の98ラップを走りきることが出来たのはチーム力の向上をはっきりと示してくれた。そして一昨年に続く表彰台まで後一歩のところまでチームを仕上げることが出来たのは大きな収穫であり、このような環境を与えて頂き、ご支援を頂きました皆様のおかげとチーム一同深く感謝いたしております。いつも変わらぬお力添えを頂き、誠に有難う御座いました。

ドッグファイトレーシング
代表 室井 秀明

遠藤選手談


「鈴鹿4時間耐久参戦は、やはりプレッシャー(良い意味での)が大きかったです。本格的に600のマシンに乗るのも初めてのような状態で、よく転倒もしてしまいました。それでも自称ST250最速の意地もありましたし、ST250のライバル達、大勢の応援や期待も背負っていましたので、簡単に引けない状況でした。ようやくマシンなり程度には乗れるようにはなりましたが、まだまだマシンを操るという点に置きましては満足できるレベルには程遠く、本当に悔しい限りです。

決勝でも転倒してしまい2回目の走行はもう絶対に転べないという心境で、まさに金縛り状態でした・・・ でも鈴鹿4耐は本当に楽しかったです。このようなチャンスを頂けたこと、協力してくれたチームスタッフ・スポンサーの皆さんに心から感謝致します。 今年はレース人生の中でもかなり濃厚濃縮な時間を過ごしました。来年はこの経験を生かし佐々木さんの負担を減らせるような走り、そして絶対優勝目指して頑張ります!(チャンスを頂ければ・・・)。」

佐々木選手談


「今年もチャンスを頂きありがとうございました。旨くいけば優勝できるのかなーと事前テストを終えた頃から考えていました。結果的に4番手でしたが優勝する為に必要なものは見えました。ライダー・マシン・チームの力が揃えば来年は優勝報告が出来ると思います。チームの皆さん、そしてご支援頂きましたスポンサーの皆々様、有難うございました。そして来年もよろしくお願いいたします!」


☆ライダーコメント☆ 佐々木 幸弘


2008鈴鹿4時間耐久を終えてっていうか?
自分がレースに出る時は常に、今自分がしなければいけない事と出来る事を考えている、それはレースの最中もである、だからレースを振り返る事はない、振り返るとしたらそれは引退の時だろうね。

レースは勝つ為にやってる、負けたレースは悔しくて眠れないぐらいだよ。

佐々木 幸弘 見せますよ~宜しくです。


2008.7.26.
2008′ 7/26 鈴鹿4時間耐久レース 佐々木 幸弘
ライダー:佐々木 幸弘
クラス:ST600

鈴鹿4時間耐久レース ST600 予選 5位  決勝 4位

☆ライダーコメント☆
2008鈴鹿4時間耐久を終えてっていうか?
自分がレースに出る時は常に、今自分がしなければいけない事と出来る事を考えている、それはレースの最中もである、だからレースを振り返る事はない、振り返るとしたらそれは引退の時だろうね。

レースは勝つ為にやってる、負けたレースは悔しくて眠れないぐらいだよ。

佐々木 幸弘 見せますよ~宜しくです。


2008.5.31.
2008′ 5/31 筑波選手権 第2戦 総括
■レース結果報告
藤田拓哉転倒再スタートで9位(7ポイント)を獲得!

筑波選手権・第2戦・筑波サーキットに藤田拓哉が参戦、
そのレース結果をご報告致します

イベント名 筑波選手権 第2戦
日時・場所 2008年5月31日 筑波サーキット

レース結果


GP125 藤田拓哉  予選 8位  決勝 9位  BEST 1分03秒685 

GP125 藤田拓哉

ホームコース筑波の第2戦、開幕戦でいきなり1秒台を記録して4位入賞を飾った藤田はレース後の練習で、1秒5のタイムを記録。自己ベストを更新する好調さで今大会を迎えた。

大会前日の公式練習でも2秒台前半のタイムで周回を重ね、マシンセットアップを進めた藤田だが、大会当日は朝からの雨でウエットコンディションとなった。TZ125で雨の練習は茂木の公式練習だけだった為、筑波でのウエットコンディションは初走行。メカニックとマシンセットを確認し藤田はコースに出てゆく。

序盤、思うようにペースの上がらない藤田は15番手付近に埋もれてしまう。しかし予選時間終了間際に、後方から横尾が迫り藤田を抜いてゆく。これに反応した藤田が横尾の後を追うように一気にペースアップ。チェッカー間際に1分10秒276を記録して8番手に一気に浮上する。

予選結果を踏まえ、午後からの決勝レースに向けてマシンセットの確認を行うが、昼を過ぎたあたりから雨が上がり徐々に路面コンディションが回復してゆく。直前に行われたST600クラスのレースではドライタイヤの選手が表彰台に上がっており、藤田もドライタイヤに変更して決勝に臨んだ。ほぼ全車がドライタイヤを選択した決勝のグリッド。しかし空からは再び霧雨が落ちはじめる。タイヤ交換をする者は無く、不安定な天候の中、18周の決勝レースがスタートされた。

無難なスタートを決めた藤田はオープニングラップを8番手で通過。2周目に前車を抜いて7番手にポジションアップ。6番手には横尾選手がつける。この頃から霧雨だった雨は次第に小雨に近い状態となりコースを濡らしてゆく。上位4台に少し離れて5位争いの横尾、藤田と続く。藤田は上位よりも速いペースで一気に横尾の背後につけ、5周目の第2ヘアピンでアウトから横尾に並びかける。しかし濡れ始めた路面状況でラインを外した藤田はフロントからスリップダウンを喫してしまう。

マシンを起こし再スタートした藤田は最後尾まで順位を落としてしまうが、それでも諦めることなく周回を重ねてゆく。上位集団は横尾がトップに出るものの転倒。2・3番手争いをしていた引沼、大塚も転倒、更に東も転倒と上位陣が次々と転倒により戦列を去ってゆく。レース終盤、路面は完全にウエットとなり、この時点でのトップは野沢根、長島の順。しかしトップの野沢根がダンロップコーナーで転倒。再スタートしたものの再び最終コーナーで転倒し戦列を去る。

上位陣以外も転倒者が相次ぎ、18周のチェッカー終了時点で優勝は長島。諦めずに走りきった藤田はなんと9番手まで順位を回復してチェッカーをくぐった。

ドッグファイトレーシングの次戦は鈴鹿耐久の前哨戦となる、鈴鹿100kmレース、6月8日となります。

ドッグファイトレーシング
代表 室井 秀明



2008.5.26.
2008′ 5/25 全日本 第3戦 オートポリス 総括
■レース結果報告
伊藤勇樹・好調な金曜日が一転、決勝はピットスタート・転倒を喫し16位となる!

全日本選手権の前半戦の折り返しとなる第3戦が5月25日
大分県のオートポリスサーキットで開催されました。
今大会には伊藤勇樹のみが参戦、そのレース結果をご報告致します

イベント名 全日本選手権 第3戦
日時・場所 2008年5月25日 オートポリスサーキット
観客動員数 29,100人

レース結果


GP250 伊藤勇樹 予選 8位 決勝 16位

GP250 伊藤勇樹

2戦連続入賞で迎えたオートポリス。ここは伊藤が最も得意とするコースで、昨年は6位入賞を飾ったコース。今大会に向け、筑波大会終了後すぐに九州に移動し14日から18日まで走り込みを行った伊藤は、昨年の予選タイムを上回るまでに仕上がりレースウイークを迎えることとなった。

迎えたレースウイーク初日の公式練習でその成果が現れ、午前中1回目の走行で1分56秒290で5番手のタイムを記録。しかし伊藤にとってはまだマシンセットアップの状態は完全では無く、ペースの上がった伊藤の走りにフロントタイヤが負け始めプッシュアンダーによる2次旋回の不良が発生。チームはフロントタイヤに今までよりも硬いミディアムタイヤを選択して午後に行われる2回目の公式練習に臨んだ。この選択があたり、一気にペースの上がった伊藤は1分54秒383の自己ベストを記録し総合3番手につける快走を見せた。

ドライでのセットアップに良い感触を掴んだものの、翌日以降は雨の予報となり、昨年後半より自信を失っているウエットコンディションのマシンセットについて伊藤とチームは長い時間をかけ方向性を探った。

翌土曜日の公式予選。天候はやはり雨となりウエットコンディションでの予選となった。しかも走行直前に霧が発生し予選開始時間が遅れた。(この霧によりJSB1000のスーパーポールが中止、GP-MONO-の決勝が翌日に順延となった。)予定よりも1時間以上待たされ、今日は中止かと思われた15時ごろに一瞬きりが晴れたタイミングで急遽公式予選が開始された。コース上はウエットコンディションながらも雨は上がっておりコンディションは徐々に良くなってゆく中、伊藤は順調にタイムを詰め3番手タイムをマークしたところでピットイン、サスセットを調整して再びコースイン。徐々にタイムを詰めて行き2分5秒台を記録して8番手に浮上。

更に区間ベストを記録しながら4秒台が見えるペースで最終セクションに向かう。しかしここで急に激しい雨が降り出し、伊藤も転倒寸前のスリップにより一気にペースダウン。惜しくも8番手で予選を終えることとなった。しかし3番手以降のタイムはみな5秒台と拮抗しており、伊藤も「気持ちよく乗れた」とのコメントからウエットでのスランプに脱出の明かりが見えてきた。

日曜日は雨が上がりコースは徐々にドライコンディションに変化して行き、最後の走行順となるGP250の走行時にはライン上がドライとなり殆どの選手がドライタイヤでコースイン。フリー走行は時間が10分に短縮された為、伊藤は慣らし走行後1周のアタックしかできず12番手で終えるが、決勝に向けては十分な手ごたえを確認していた。 しかしこの好調な流れが一つのケアレスミスにより全てが変わってしまった。

サイティングラップを終え決勝グリッドに並んだ伊藤がマシンの不調を訴え、エンジンヘッド部分からの水漏れが発覚。急遽マシンをピットに戻し作業を行う。これにより伊藤はウォーミングアップラップに参加できずピットスタートとなってしまう。作業を終えピットエンドに並ぶ伊藤。シグナルが変わりスタートした集団の後にピットスタートした伊藤はあせる気持ちから第一コーナー立ち上がりでスリップダウンを喫してしまう。

しかし伊藤は諦める事無くマシンを起こして再スタートを切る。ブレーキレバーが半分に折れ、コースサイドの砂利を吸ったエンジンは完調ではない物の、58秒台で周回を重ねてゆく。他のマシンの転倒などにより徐々に順位を回復して行く伊藤は16番手まで浮上。あと一人でポイント獲得に迫るものの残念ながら15周のレースはそのまま終わり16位でレースを終えた。

レースは16位と惨敗。表彰台の可能性が見えていただけに非常に悔しい結果となってしまいました。しかし伊藤はこのレースウイークで非常に多くのことを吸収し、結果以上の成長を見せてくれました。そしてメカニックも貴重な経験をし今後の大きな糧となる試練を味わうことが出来、チームとしては収穫の多いウイークでした。

レース後のポイント計算の結果、伊藤のランキングは6位と変わらず首の皮一枚で世界グランプリのワイルドカード資格を獲得することが出来ました。

「好事魔多し」

前半戦を終え、今一度初心に立ち返り、後半戦そして世界グランプリ・茂木大会に向け精進して参ります。

DOG FIGHT RACING の次回のレースは、5月30日の筑波選手権第2戦となります。
前回6位入賞を飾った藤田拓哉が表彰台目指し頑張りますので、引き続き応援いただけますよう、宜しくお願いいたします。

ドッグファイトレーシング
代表 室井 秀明



2008.5.25.
2008′ 5/25 全日本 第3戦 オートポリス #12 伊藤 勇樹
ライダー:#12 伊藤 勇樹
クラス:GP250

全日本選手権 GP250 予選 8位 決勝 16位

☆ライダーコメント☆
APでの結果は残念でしたが、得られたものはとても大きかったです。
ART走行はその得られた結果のタイムでした。

それをヒントに予選のレインコンデションを走りました。しかし少し掴むのが遅く結果は8位でしたが、レインの走り方もドライの走り方も変わらないことに気付いたのでよかったです。

日曜の決勝は幸運にもドライでした。サイティングでアクセルを全開にした時に回転数が全く上がらなかったので、一旦グリッドにつきましたがすぐピットインしました。なんとかレースに復帰したものの周回遅れでした。 ですが、次の菅生に向けて目標は表彰台を目指しますので応援よろしくお願いします。

Photo by Kawauso


2008.5.13.
2008′ 5/11 全日本 第2戦 筑波 総括
■レース結果報告
伊藤勇樹6位入賞で茂木・筑波と連続入賞を飾る!

2008年全日本選手権
第2戦が5月11日に筑波サーキットで開催されました。
そのレース結果をご報告致します

イベント名:全日本選手権 第2戦
日時・場所 2007年4月11日 筑波サーキット
観客動員数 15,800人

レース結果


GP250  伊藤勇樹 予選 14位  決勝 6位
ST600  草薙伸一 予選 40位  決勝 -

GP250 伊藤勇樹

開幕戦茂木で5位入賞を飾り、翌週の筑波で開催されたエリア選手権でも優勝を飾り調子を上げてきた伊藤ですが、4月30日の最終テストで筑波の最終コーナーで激しく転倒を喫し、左足首と左手首を痛めてしまう。

連休明けに迎えた全日本選手権第2戦。怪我から1週間で手首の痛みは引いたものの足首にはまだ痛みを残した状態でレースウイークを迎えた伊藤は、転倒による影響か今一歩調子を上げてくることが出来ない。茂木で見せたコーナーへの進入スピードが見られず、失速気味のコーナーリングを繰り返してしまいタイムを詰めることが出来ないまま金曜日の公式練習を終える。

翌日の公式予選は朝からの雨によりウエットコンディションでのタイムアタックとなった。決勝の日曜日もウエットコンディションとなる可能性が高いため、公式予選中にリヤサスを中心にセッティング変更を試みた伊藤だが、ウエットのセットアップでも解決の糸口を掴むことが出来ず14位に低迷してしまう。チームはライダーのコメントとマシンデータを基にセッティングの大幅な変更を施し翌日の朝のフリー走行に臨むことを決定した

迎えた決勝日。朝のフリー走行は雨が上がらず小雨が降る中ウエットコンディションでコースイン。伊藤はサスセットの変更を試しながら徐々にペースを上げて行き10番手でフリー走行を終える。走行後にセッティング変更に手ごたえを感じた伊藤は決勝に向け明るい表情が戻ってきた。

日曜日の最終レースとなったGP250クラス。天候は徐々に回復し、16時のスタートにはすっかりドライコンディションへと変化。伊藤はフリー走行のセットをベースにドライのサスセットに変更し25周の決勝レースに臨んだ。そして決勝レーススタート。オープニングラップで宇井が今回も転倒を喫して早くも戦線を離脱。一方無難にスタートを決めた伊藤はオープニングラップを11番手で通過。2周目、3周目と周回ごとに一台ずつ抜き去りポジションを上げる伊藤。目前にはグランプリ帰りの関口。

ペースを上げる関口に徐々に離されてゆく伊藤は単独で8番手。レース中盤に入り第一ヘアピンで上位のマシンが連続して転倒を喫し戦線を離脱して行き、伊藤は6番手に浮上。(レース後に伊藤から聞いたところ第一ヘアピンに大きなギャップがあり自身も転倒しそうになったとのこと)。過去2年、転倒続きだった伊藤はそれでも大きくペースを落とすことなく周回を重ねそのままチェッカーをくぐり6位を獲得。2戦連続入賞を飾った。

ST600 草薙伸一

筑波に参戦した草薙は金曜日のドライコンディションでは自己ベストを更新する走りを見せましたが、雨となった公式予選では残念ながら予選突破を果たすことができずレースウイークを終了することとなった。

DOG FIGHT RACING の次回のレースは、5月18日のツインリンク茂木で行われます東日本チャレンジカップ第4戦となります。引き続き応援いただけますよう、宜しくお願いいたします。

ドッグファイトレーシング
代表 室井 秀明

Photo by Kawauso


2008.5.12.
2008′ 5/11 全日本 第2戦 筑波 #12 伊藤 勇樹
ライダー:#12 伊藤 勇樹
クラス:GP250

全日本選手権 GP250 予選 14位 決勝 6位

☆ライダーコメント☆
筑波の6位はホントまぐれでした。
まぐれでも予想より上だったのでよかったのですがまだまだ甘いなぁと自分でも思ったぐらいです。

あの時、関口さんの背中が見えた時は「関口さんに着いて行けば…。」っと思ってたのですが、放されてしまいました。 次のオートポリスは絶対表彰台に乗ってみせます。

Photo by Kawauso


2008.5.11.
2008′ 5/11 全日本 第2戦 筑波 #38 草薙 伸一
ライダー:#38 草薙 伸一
クラス:ST600

全日本選手権 ST600 予選 40位  決勝 -

☆ライダーコメント☆
もてぎに続き予選通過を目標としていました。
ここでも先に参戦したチャレンジカップや事前の練習ではまったくタイムが出ていませんでした。結局ウィーク中も車体のセットアップをいろいろ試し、いい方向になってきてはいましたが残念ながら予選通過ならず。

自分レベルのライダーが全日本という舞台で戦うには、ウィークまでに車体のセットアップを終わらせ、タイムアタックに集中できる状態で挑まないと厳しいと感じました。

Photo by Kawauso