レース結果報告
伊藤勇樹・ST600 開幕戦レース1で17位ポイント獲得!
レース2は転倒後最後尾から追い上げて28位フィニッシュ
阿久津晃輝はヒート2に繰り上げ出走。27位フィニッシュ!
JSB1000に続き開幕戦を迎えたST600クラス。九州・オートポリスサーキットで開催され、ST600は4輪のフォーミュラニッポンとの合同開催と2ヒート制のレース、そしてノックアウト式予選と初物尽くしの大会となりました。
そのレース結果をご報告致します。
イベント名 全日本選手権 第2戦
日時・場所 2011年6月5日・オートポリスサーキット(大分県)
観客動員数 13,030人
レース結果1
ST600 #71 | 伊藤 勇樹 予選 24位 決勝 17位 | ST600 #26 | 阿久津晃輝 |
レース結果2
ST600 #71 | 伊藤 勇樹 予選 22位 決勝 28位 | ST600 #26 | 阿久津晃輝 予選 43位 決勝 27位 |
ST600
事前テストとして全日本選手権の開催10日前にオートポリスに乗り込んだ伊藤と阿久津。ところが生憎の天候に振り回される事となってしまった。金曜日は小雨と共に濃霧が発生し一日待機。夕方に僅かな時間だがウエットでの走行を行なう事が出来ただけで初日を終了。
2日目は台風の接近に伴う大雨となりまたしても待機。コンディションが回復する見込みが無い中、コースに出た伊藤だが、テスト中盤にコース上の水溜りに足元をすくわれる形となり転倒を喫してしまう。幸い大きなダメージや怪我は無かったもののコンディションの回復が見込めないため残念ながらテストを終了して一時撤収とすることとした。
ST600クラスは今回が開幕となるため急遽木曜日のテスト走行が追加されたため、二人ともこの走行に参加。ドライコンディションで初走行となるこの日の二人は共に調子を掴む事ができず上位チームから2秒以上の遅れをとってしまう。九州は最近地元ライダーが非常にレベルアップしており、全日本上位メンバーのほかにも上位に顔を出すライダーが散見され、非常に厳しい展開が予想される初日となった。
翌金曜日。日差しも強く路面温度も上昇。二人はミディアムタイヤを選択してセットアップを詰めて行くものの上位との差が縮まらない。
オートポリスサーキットはホームストレートから第3コーナーまでの高速セクションのセクター1。そこから第2ヘアピン手前までの上り区間のセクター2。そしてジェットコースターストレートを下り後半の連続したコーナーが続くテクニカルなセクター3と分かれているが、セクター2、セクター3で大きく離されてしまう。
特に伊藤はセクター3でアンダーステアに悩まされタイムが伸びてこない。2日目の公式結果は伊藤が1分57秒699のタイムで自己ベストを更新したものの24番手にとどまる。一方阿久津は初のオートポリスに苦戦して1分59秒866のタイムで42番手、予選ボーダーギリギリのタイムで二日目を終えた。
土曜日の公式予選はST600クラスでは初となるノックアウト式予選。Q1で上位24台を選出。Q2で更に12台に絞られ、Q3で最後決勝グリッドが確定するサバイバル予選が行なわれた。伊藤と阿久津はここまでのデータと他チームの情報などから予選にソフトタイヤを選択して出走。この選択が当たり伊藤は2周目に1分57秒249の自己ベストを記録。リーダーボード上位に顔を出すがそこからタイムが伸びない。徐々に他のライダーがタイ
ムを縮め伊藤はポジションを下げてゆく。途中ピットインしてタイヤを交換し最後のアタックに臨むがタイムを更新する事が出来ない。そして40分間のQ1が終わり伊藤がギリギリでQ2に進出。2セット目のタイヤを使ってしまった伊藤はQ2でタイムを詰める事が出来ず、走行できなかった2台を残し22番手で予選を終えた。
一方阿久津は3周目に自己ベストを更新して1分59秒159を記録。予選通過に向け更にアタックを続けるが、阿久津のライディングにはリヤタイヤのソフトが今一つマッチせず、リヤが跳ねてしまう。しかしST600はタイヤは事前にマーキングしたものしか使用できないため2セットともソフトを選択していた阿久津は我慢の走行となってしまう。結果阿久津はタイムを更新する事が出来ないまま予選を終え46番手に沈み予選落ちを喫してしまう。
決勝ヒート1
土曜日の15時35分。決勝ヒート1が定刻でスタート。
しかしスタート直後の接触で赤旗中断となり再度仕切りなおし。2回目のスタートも2番手のデチャ選手が接触により転倒させられるなど波乱のスタートとなったが、レースはそのまま進行。
伊藤はオープニングラップを24番手で通過。序盤は第3グループ集団の後方に位置して様子を伺うと4周目から57秒台にタイムを上げてペースの上がらない前方のマシンを追い抜き始める。周回ごとに順位を上げて行く伊藤は前方に宮崎、国川といった昨年のトップランカーたちを捕まえその背後に迫る。
そしてレース終盤この二人を第1ヘアピンで次々とパスして16番手に浮上。このまま逃げ切るべくペースを維持する伊藤だったがラスト2周の第1コーナー進入で痛恨のシフトミス。いつもは3速のコーナーを2速まで落としてしまい1秒以上のロス。ここで宮崎に交わされた伊藤だが国川の前で踏みとどまる。
しかし国川が最終ラップの第1コーナーで伊藤の前に出るが伊藤は再び第3コーナー侵入で抜き返しそのまま逃げ切って17番手でチェッカーを潜った。これにより貴重な3ポイントを獲得、伊藤勇樹のST600初ポイント獲得となった。
日曜日朝は天気予報とは裏腹に朝から雨となり、レインセットに変更する慌しい状況のピットに朗報が届いた。阿久津の繰上げ出走が認められ、ヒート2への出走許可が降りたのだ。朝のフリー走行30分前に届いたこの報告にあわてて準備をする阿久津。
んなドタバタながらフリー走行に参加した二人は、序盤順調にタイムを記録し、伊藤は一時リーダーボードトップに立つ。しかし4周目から急激なリヤタイヤのグリップ不足を感じた伊藤はピットインしてセッティング変更をするが思わしくない・・・。ピットに戻りタイヤを確認するとなんとパンク。
コース上のごみを拾ったようで完全にエアが抜け切っていた。転倒しなくて良かった・・・・。 阿久津も急遽の出走で中古のレインタイヤでのコースインだったがフィーリングは上場で、決勝に向け調子は上向きでフリー走行を終えた。
決勝ヒート2
決勝ヒート2は11時20分コースイン。直前に雨が止みコースコンディションは急速に回復してゆく。
サイティングラップに出た二人のコメントを待ってドライタイヤも準備してグリッドで待つと、伊藤はレインでOK。阿久津は一度リヤタイヤをドライに交換しようとするが再び雨が落ちてきてレインに戻す。そして定刻11時35分、16週のスタートが切られた。
無難なスタートを決めた伊藤だったが、3コーナーで前方のバイクが転倒。次々と後続が巻き込まれ伊藤も滑ってきたバイクに乗り上げてしまい転倒を喫してしまう。しかしすぐにマシンをおこして再スタートを切った伊藤だが集団から1分近く離された最後尾からの追い上げを強いられる形となった。
伊藤はここから上位陣と代わらぬペースで周回を重ねて行き10周目には最後尾に追いつき次々と全車をパスして姿が。リヤタイヤは磨耗の限界を超えすべりまくるタイヤをコントロールして最後の追撃を試みる伊藤だが惜しくも届かず28位のままチェッカーを潜った。
一方阿久津は最高のスタートを切り、第1コーナー侵入までに10台以上を抜き去り、更にプッシュしてオープニングラップで驚異的な21台抜きを演じ、22位でコントロールラインを通過。コースを知り尽くした地元税を抑えながらレース中盤を経過するが、中盤から少しずつポジションを落として行く。
そしてレース終盤ラスト2ラップで後方には伊藤の姿が目に入る。ここからは意地の走りである、再びペースを上げそのポジションを死守した阿久津は27位で完走。オレンジのマシンが次々とチェッカーを潜って行った。
DOG FIGHT RACING の次回のレースは、7月3日の茂木大会となります。
ようやく全クラスが開催される真の開幕戦を迎えます。
地元茂木でJSB1000クラス・藤田拓哉、ST600の伊藤勇樹、阿久津晃輝、
そしてスポット参戦の飯島高広の4名が参戦いたします。
引き続き応援いただけますよう、宜しくお願いいたします。
ドッグファイトレーシング
代表 室井 秀明