レース結果報告
トップ10ライダーの走りを見せた藤田拓哉(JSB1000)
決勝は惜しくもリタイヤ扱いとなる。
阿久津・伊藤(ST600)もレベルアップした走りをアピールするも共にリタイヤとなる。
後半戦がスタートした全日本選手権。
第4戦はスポーツランド菅生で8月29日に開催されました。
そのレース結果をご報告致します
イベント名 全日本選手権 第4戦
日時・場所 2010年8月29日・スポーツランド菅生
観客動員数 12,600人
レース結果
JSB1000 #88 | 藤田 拓哉 予選 11位 決勝 未完走 | ST600 #76 | 伊藤 勇樹 予選 25位 決勝 リタイヤ(マシントラブル) | ST600 #39 | 阿久津晃輝 予選 15位 決勝 リタイヤ(転倒) |
JSB1000・藤田拓哉
事前テストとして7月に参加した菅生のエリア選手権で、コースレコードを塗り替えて独走優勝をした藤田は、その後のテストでも順調にタイムを詰め1分30秒台を記録。順調な仕上がりでレースウイークを迎えた。
金曜日のフリー走行1本目では、前日の雨の影響でグリップダウンに悩む他のライダーを尻目に、自己ベストに近い1分30秒706のタイムを記録。ファクトリーマシンを押さえて総合8番手を獲得し上々の滑り出しを見せた。午後の走行では路面温度の上昇や、新しいタイヤのテストなどによりタイムを伸ばす事は出来なかったが、総合10番手で初日を終えた。
公式予選はノックアウト方式で行われた。気温30度を超える猛暑の中開始された第1セッションでは、上位24台に絞り込まれるが、藤田は第2セッション通過に的を絞り1回のタイムアタックでピットに戻りタイヤを温存する作戦に出た。
1分31秒846のタイムを記録し、難なく13番手で第1セッションを通過した藤田は迎えた第2セッションで渾身のアタックを開始。6周目に1分30秒767を記録タイムを記録してリーダーボード6番手に躍り出る。終盤徐々に順位を塗り替えられるものの9番手で第2セッションをクリア。目標の第3セッション進出を果たした。
最後のセッションで藤田は初めて予選用タイヤに履き替えてタイムアタックに出ると4周目に1分30秒958を記録しリーダーボード3番手に躍り出る。しかしここからタイムを詰める事が出来ない藤田。
新しいタイヤにマシンセットが微妙に合わず、自己ベスト更新する事が出来ずにタイムアタックを終えた。予選は終盤に3名のライダーがコースレコードを塗り替える激しい争いとなり、藤田は11番手まで順位を下げてしまうが、ファクトリー勢に混じり、第2グループを形成するポジション争いを見せた走りに、観客、関係者の注目を集める事となった。
日曜日の朝は薄曇の天候の中、各クラスのフリー走行が行われた。
藤田は決勝レースを想定したフルタンク状態で、タイヤの消耗を考慮したセッティングの確認を行ないながらのロングランに臨んだ。この走行で、消耗したタイヤながらも1分30秒台を記録(総合9番手)。25周想定のラップタイムも1分31秒台の前半でまとめる事が出来、決勝に向けトップ10フィニッシュを確実に予感させる走りを見せていた。
DOGFIGHT R&2りんかん レース結果報告
迎えた決勝。全てが順調に進んでいたレースウイークだったが、全てがスタートの瞬間に壊れてしまった。スタートでのクラッチ操作ミスによりクラッチを痛めてしまいマシンが加速しない・・・。
藤田は1周目に緊急ピットイン。
調整だけでコースに復帰するが痛んだクラッチは走行に耐える事が出来ず再びピットイン。メカニックがクラッチ交換をして再びコースに送り出したときには既に10周が経過していた。 コースに復帰した藤田は8番手争いを繰り広げる須貝と高橋(英)の後方に着く。
さらに後方には武田が迫る。マシンを修復した藤田は何事も無かったようにペースを上げて行き、8周目に自己ベストを更新する1分30秒666を記録。8番手争いに徐々に追い着いてゆく好走を見せ、後続との差を広げてゆく。
そして迎えた最終ラップ。レースは伊藤選手の優勝で幕を閉じ、藤田は周回不足のため未完走扱いとなりレースを終えた。
ST600・伊藤勇樹
ポイント獲得に向け菅生を走りこんできた伊藤。予選通過がやっとだった筑波から大きく成長し、各セッションでポイント圏内の20番手前後を争う走りを見せていた。今回はST600クラスの参加台数が少なく1クラスでの予選の為1回のみの公式予選となった。その中で伊藤は自己ベストの1分33秒608を記録し総合25番手を獲得。
ポイント圏内20番手のタイムとは0.2秒の差で、ポイント獲得にあと一歩のところまで迫ってきていた。
迎えた決勝。
無難なスタートを決めた伊藤はオープニングラップを23番手で通過。次の周には一気に21番手に浮上しポイント圏内に入ってきた。前方のライダーを大きく上回るペースで走る伊藤はさらに順位を上げて行くが3周目のシケインで突然マシンの火が消えてしまう。
惜しくもここでマシンを止めた伊藤は残念ながらコースに復帰する事が出来ずそのままリタイヤとなってしまう。レース後にトラブルの原因がヒューズ切れによるものと判明。
前回のレースでの転倒でワイヤハーネス上に不具合が発生していそうな状況である。決勝のタイミングでこのようなトラブルが出る不運に非常に悔しい思いである。
ST600・阿久津晃輝
開幕戦筑波で8番手となりトップライダーの仲間入りを果たした阿久津にとってホームコース外の菅生は真価を問われる大会となった。ここで阿久津は順調にタイムを更新して行き、目標をクリアしてゆくが、今年のST600は全体のレベルが上がり、上位に顔を出すのが非常に厳しい状況となっていた。
公式予選では目標の32秒台にあと一歩の1分33秒141を記録した阿久津は15番手に留まる。32秒台を記録しても13番手と、今年は非常に激戦である。
迎えた決勝。前回筑波では得意のスタートをミスした阿久津は今回は無難にスタートを決めるが、コース・イン側からそのまま第1コーナーに侵入するものの、前方をふさがれる形となり順位を落としてしまう。しかしここから挽回を見せた阿久津はオープニングラップを14番手で通過。周回ごとに順位を上げて行き次々と前車をパス。
5周目には12番手まで浮上し前方の野田の背後につける。この猛追に焦りを見せた野田はレインボーコーナーでスリップダウン。阿久津はこれをよける事が出来ず巻き込まれる形で共に転倒を喫してしまう。
残念ながらここでマシンを止めた阿久津はトップ10が狙えるポジションだったがリタイヤとなってしまった。
総括
DOG FIGHT RACING の次回のレースは、1ヵ月後の岡山大会(全日本選手権第5戦)となります。JSB1000クラス・藤田、ST600クラス・伊藤&阿久津の参戦予定となります。
引き続きご支援、ご声援いただけますよう、宜しくお願いいたします。
ドッグファイトレーシング
代表 室井 秀明
追伸
藤田の頑張りが注目を集めております。
今回、ヤマハ発動機のレースレポートにも
数多くご紹介頂く事が出来ましたのでご紹介いたします。
http://race.yamaha-motor.co.jp/sp/2010jrr-sugo/2010/08/28_1466.html
http://race.yamaha-motor.co.jp/sp/2010jrr-sugo/2010/08/28_1457.html
http://race.yamaha-motor.co.jp/sp/2010jrr-sugo/wallpaper/