レース結果

2012′ 05.22.
2012′ 05/13 全日本選手権 第3戦 筑波サーキット 総括

2012′ 5/13 全日本選手権 第3戦 筑波サーキット



藤田拓哉・JSB1000クラス
7番グリッドからスタートも転倒リタイヤ

伊藤勇樹&阿久津晃輝・ST600クラス
伊藤勇樹は8位入賞。阿久津晃輝は予選敗退に終わる!

全日本選手権の第3戦が茨城県・筑波サーキットで開催されました。昨年は震災の影響で開催が中止された為、 2年ぶりの開催となった地元コースでのレース結果をご報告致します。

イベント名 全日本選手権 第3戦
日時・場所 2012年5月13日・筑波サーキット
観   客 14200人

レース
JSB1000 #33  藤田 拓哉  予選7位  決勝リタイヤ
ST600  #19  伊藤 勇樹  予選7位  決勝8位
ST600  #56  阿久津晃輝  予選33位 予選不通過

JSB1000・藤田拓哉


2年前のJSB1000クラスデビューレースが筑波サーキットだった藤田にとって、成長の証を見せる又と無い機会となった今大会。事前テストから常にトップ5の次に付け、6番手のポジションを確立し始めていた。
好調なまま迎えた公式練習では強風や小雨により走り込む事が出来なかったが、自己ベストに近い57秒6を記録してしっかりと総合6番手を獲得。芹沢、今野、須貝といったベテランを退けトップ5に追いつくことに集中している様子の藤田だった。


予選


翌、土曜日の公式予選。
ノックアウト予選では無く1時間の計時予選が晴天の下で始まった。藤田はまず1セット目のタイヤでアタックを開始。6周目に自己ベストを大きく更新する57秒210を記録。このとき芹沢選手を引っ張ってしまい総合7番手。それでもまだまだタイムアップに自信のあった藤田は気に留める事無くセットアップを詰めて行く。

予選時間も終盤になりタイヤを交換してアタックに出て行く藤田だったが、タイミング悪くクリアラップが取れない。リズムを崩しそうになった藤田は再びピットに戻り、タイミングを見計らって最後のアタックに出て行く。ペースを上げて行く藤田。予選時間も残り少なくなり最後のアタックと思われた瞬間赤旗が提示され予選が中断。

そのまま公式予選の終了のアナウンスが流れ、藤田はタイムアップできないまま悔しい予選を終え、結果総合7番手からのスタートとなった。


決勝


前戦鈴鹿から流れを掴み始めた藤田は悔しい予選結果にもあまり動じることなく決勝を見据えていた。

「目標の56秒は感覚的には捕まえている。後はリズムよく走る事が出来れば今大会の最低目標はクリアできる。」

落着きと自信を見せ始めた3年目の藤田。朝のフリー走行も決勝を見据え、予選で9周使用した中古でコースイン。ガソリンタンクも決勝同様にフルタンクにしてのコースイン。時間一杯を走り切り20周の周回を57秒台で走り切った。しかもラストラップにベストラップを記録して帰ってきた。決勝レースは30周。序盤を56秒台に入れて食らいつき、終盤まで57秒台で走り切る目標に向けシュミレーションは出来た。後は決勝レースに臨むだけ。

14:35分。定刻に決勝レースのスタートが切られた。
スタートの反応は良かったがウイリーしてしまった藤田は若干順位を落として8番手でホームストレートを通過。7番手には清水選手。厄介なライダーが前を塞ぐ形となった。2周目に57秒に突入、3周目にはさらにタイムを詰め清水選手の背後に迫る。

そして迎えた4周目。アジアコーナー立ち上がりに転倒からコースに復帰してスロー走行をするマシンが前方に現れる。このマシンに気付いた清水選手が立ち上がりで一瞬アクセルを開けるのが遅れた。背後にいた藤田はラインを替えて第2ヘアピンにイン側から侵入。前に出たかと思われた瞬間ラインがクロスして清水選手と接触。2台が揃ってスリップダウンを喫してしまう。

マシンを起こして再スタートを切った藤田がピットに戻ってくるがラジエターに穴があいてしまいジ・エンド。残念ながらレースを終える事となった。

ST600・伊藤勇樹 阿久津晃輝


今回の伊藤は茂木の雪辱に燃えており、事前テストから確実にベストタイムを更新する成長を見せていた。
金曜日の公式練習では午前中の1回目のアタックでクラス4番手を獲得。午後の2回目のアタックではクラス3番手、総合でも7番手に入る快走を見せた。好調な伊藤は翌日の土曜日の公式予選でも積極的な走りを見せる。

午前中1回目の予選でクラス3番手を獲得。午後の走行では自己ベストを大幅に更新して58秒394を記録してクラス2番手に浮上。総合でも7番手を獲得し、ヤマハ・ダンロップタイヤのパーッケージでトップのポジションを獲得したのだ。実は伊藤はこのベストタイムを更新した次の周にもタイムアタックをしていたのだがアジアコーナーでゼブラに引っ掛かり転倒を喫してしまっていたのだ。セクター1のタイムがベストタイムを記録していただけに惜しまれるアタックだった。

翌朝のフリー走行はマシンのダメージチェックやライダーの気持ちの部分で転倒の影響が無いか心配されたが、 伊藤は周囲の心配をよそに転倒の影響を微塵も感じさせない走りで総合7番手タイムで走行を終えた。

迎えた決勝、7番グリッドから好スタートを見せた伊藤は5番手で第1コーナーをクリアして行く。しかし第一ヘアピンで後続にかわされポジションダウン。オープニングラップを8番手で通過。前方には岩崎選手や中富選手などが団子となり3番手を争っている。トップの2台が抜け出た展開の中、3番手集団の後方に位置する伊藤は、後続の渡辺選手に抜かれ更にポジションダウン。目の前には小林選手が立ちはだかる。

岩崎選手や渡辺選手が小林選手を攻略してポジションを上げて行くのに対して伊藤はここから抜け出せない。激しくプッシュする伊藤はレース中盤に第1コーナーでマシンが接触する激しいアタックを見せるが小林選手も引かず前に出る事が出来ない。

レース終盤に3番手争いを展開していた井筒選手が転倒してポジションを一つ回復したが結局最後まで小林選手を攻略できないまま8番手でチェッカーを潜った。


一方の阿久津は、一昨年の国際A級デビューレースの筑波で6位入賞を見せた地元コースだけに、周囲の期待も高まる所だったが、事前テストまで調子を上げて来ていたのだがその最後に転倒を喫してしまい、調子を崩してしまう。レースウイークに入っても本来の調子を取り戻す事が出来ないまま不本意な形でまさかの予選敗退となってしまった。

総括


御支援、ご声援ありがとうございます。
次戦は九州・オートポリス大会。ST600のみのレースとなり、 伊藤選手一人の参戦となりますが、アジア選手権に向けての事前テストも 兼ねて、表彰台獲得を目指して頑張ってきます。

次は引きません!



ドッグファイトレーシング
代表 室井 秀明