レース結果

2008′ 08.24.
2008′ 8/24 全日本 第4戦 SUGO 総括

■レース結果報告
全日本選手権も後半戦がスタート。
第4戦が8月24日・宮城県の菅生サーキットで開催されました。
今大会には伊藤勇樹が参戦、そのレース結果をご報告致します

イベント名 全日本選手権 第4戦
日時・場所 2008年8月24日・菅生サーキット

レース結果


GP250  伊藤勇樹 予選 10位  決勝 9位

GP250・伊藤勇樹


夏のインターバルの間、茂木での走行練習やダートトレーニングと精力的に走り込みを行なった伊藤勇樹。菅生での事前テストでは2日目に1分33秒フラットまでタイムを縮め、昨年の自己ベストを更新。前半戦の好調を維持した状態で後半戦を迎えることとなった。

レースウイーク初日。例年よりも一日早く木曜日から公式練習が行なわれることとなったが、天候は雨。気温も低く事前テストのデータはその有効性を失ってしまった。そのような中で伊藤はウエットコンディションのマシンセッティングを詰めて行くが、2回目のセッションの終盤、ペースを上げたところで転倒を喫してしまう。SPインコーナーの立ち上がりでのハイサイドによる転倒であった。幸い怪我も無く、マシンのダメージも少なかったのは幸いであった。マシンを修復し翌日金曜日の公式練習を迎える。

金曜日は曇り空から時折小雨が舞う微妙なコンディションとなった。午前中の走行は路面状況もライン上がドライに変わってくる難しい状況の中でコースイン。このセッションで伊藤は再びSPインコーナーで転倒を喫してしまう。今度はペースアップした周回で、進入時に一気に寝かしこんで行ったところでフロントがすくわれてしまう形でのスリップダウンだった。 しかしこの転倒を、伊藤はSPインコーナーのコースサイドで他のマシンの動きや走り方をチェックするチャンスとして、ヒントを得て戻ってきた。いかなる状況でも前に突き進もうとする意欲が現れてきたようだ。

マシンを修復し臨んだ午後のセッションも、路面はライン上がドライ、時折霧雨が舞うコンディションの中で行なわれることとなった。伊藤は慎重にマシンセットを行い、総合12番手でこの走行を終えた。

翌日土曜日の公式予選。
曇り空の下、気温17度と肌寒い中でセッションが始まる。伊藤は序盤7番手タイムを記録してピットイン。低い路面温度のため事前テストのようなタイヤグリップを得られない分リヤのサスセットをソフトな方向に変更。また決勝に向けエンジンセットの変更を行ない再びコースイン。車体のセットに良い方向の確認がとれた所で再びピットイン。リヤタイヤの交換とエンジンセットの更なる調整を行い最後のアタックに出てゆく。残り10分でペースを上げた伊藤は34秒台にタイムを上げ、順位も上げて行く。そして34秒フラットのタイムを出し時間的にも最後のアタックに入った伊藤はセクター1でベストを更新して行くがセクター2でクリアラップを取れず失速。惜しくも34秒01のタイムで総合10番手で公式予選を終えた。

予選の後、決勝の日の天候が雨となる確率が高まり、チームは決勝に向け少ない走行データからウエットコンディションのマシンセットを伊藤と共に話し合い準備を進めた。そして木曜日のテストで試すことが出来なかったセットアップで朝のフリー走行に臨むことを決めた。

決勝の日は朝からの雨。
しかも段々と激しくなる雨脚に、フリー走行では転倒するマシンが数多く発生。

伊藤はエンジン慣らしを含め、徐々にペースを上げながらマシンセットの確認を行なう。少ない時間の中でエンジン慣らしを終え、ペースを上げサスセットの確認を行なう。僅か4周ほどのアタックで走行を終えた伊藤はサスセットの方向についてメカニックとミーティングを行い木曜日のセットをベースとした車体セットに決定し、決勝に臨んだ。しかしこのサスセットには、フロントタイヤに一抹の不安要素を残した状態のぶっつけのセットでのトライであった。

午後に向け雨脚はいっそう強くなり、タイヤチョイスにも変更が必要となってきた。チームはリヤタイヤにヘビーレインを想定したタイヤをチョイス。そして午後一番にGP250クラスの18周の決勝レースがスタートした。まずまずのスタートを切った伊藤はオープニングラップをグリッドと同じ9番手で通過。目の前には富沢がいる。これを追いかけようとするが、サスセットを詰め切れなかった伊藤はコーナー進入で何度もスリップダウンしそうになる。

そのため徐々に富沢が離れて行き、更に後方にいた星野にも交わされてしまう。上位陣から渡辺が転倒により脱落し順位をひとつ上げるが星野との差を詰めることが出来ないままレースは中盤を過ぎてゆく。終盤に入りマシンに対応する走りで徐々にペースを上げてきた伊藤はベストタイムを更新しながら、前方の星野、そして濱本との距離を縮めてゆくが時すでに遅く、9番手のまま18周目のチェッカーを潜った。


伊藤勇樹


「雨のレースで情けないくらい不完全燃焼です。木曜日にもっとセッティングをつめられていれば6位以内には絶対入れたと思うしもっと上も目指せたはず。全ては自分の集中力不足だと思います。だから今回の結果には全然納得がいってません。次回の鈴鹿、そして世界グランプリの茂木ではもっと集中して良い走りを見せたいと思います。」

DOG FIGHT RACING の次回のレースは、2週間後の9月7日に全日本選手権第5戦・鈴鹿サーキットとなります。また、同日に筑波選手権も開催されます。

尚、9月28日には世界グランプリ・茂木大会への参戦も決定いたしました事を、併せてご報告いたします。

ドッグファイトレーシング
代表 室井 秀明