レース結果

2013′ 08.27.
2013′ 8/25 全日本選手権 第6戦 SUGO 総括

DOGFIGHTR
レース結果報告
2013年 MFJ 全日本ロードレース選手権シリーズ 第6戦


全日本選手権の第6戦が宮城県・菅生サーキットで開催されました。
今回はセミ耐久という試みで開催されました。
全日本選手権の活性化や観客動員数増加に向け企画されたものですが、
いかんせん鈴鹿8時間耐久直後という事もあり参加台数は20台エントリー、出走は19台と寂しい数字となってしまいましたが、 レースの中身は通常と違った展開や最終ラップまでもつれ込んだトップバトルに大いに盛り上がっておりました。そのレース結果をご報告致します



イベント名 全日本選手権 第6戦
日時・場所 2013年8月25日・スポーツランド
SUGOレース結果


JSB1000 #33  藤田 拓哉  予選  8位  決勝 6位
JSB1000 #83  中沢 孝之  予選  18位  決勝13位

公式練習


ウイーク初日は真夏日から一気に曇の天候に変化して気温も27度くらい。曇り空のため路面温度も40度に届かない涼しいコンディションで始まりました。ドライコンディションながら、時折小雨が落ちる不安定な展開です。 事前テストよりも前傾姿勢を強めた車体でコースインした藤田は中須賀選手の背後を追走しながらセットアップの確認を行い、旋回性の向上を確認する事が出来ましたが、さらに前傾姿勢を進めたセットを試みるとこれは行きすぎたようで逆にプッシュアンダーが出始めてしまいました。

車体と共に確認を進めていたタイヤ選択ですが、事前テストよりも路面温度が大きく下がってしまったのでタイヤコンパウンドももう一度ソフトなものからテスト。路面温度は35度くらいと低かったので柔らかめのコンパウンドがマッチするのでは、との予想に反して硬めのコンパウンドでも十分機能することが確認できたのは収穫でした。

今回はセミ耐久。タイヤ交換をするかどうかはラップタイムの落ち込みにより左右されます。事前テストの路面温度ではなんとか走りきれそうでしたが、ここまで路面温度が下がってくると耐久性はどうしても悪くなります。 車体の方向はだいぶまとまってきましたが、午前中に引き続きロングランを行ったタイヤは終盤に跳ねが出始めてしまいました。やはり路面温度が低すぎるせいでリヤタイヤのグリップ不足から20周を過ぎたくらいから問題が出るようです。これでは無交換は厳しそう。日曜日の予報は晴れるようなのでもう少し路面温度が上がってくれれば良いのだが・・・。微妙な週末の天候に頭を悩ませながら初日を終えました。




公式予選


セットアップがかたまり後はライダー次第といった状況まで持ってくることができました。
朝方まで小雨が落ちており、明け方の路面はウエット。それでもJSBの予選は午後からのため、晴れ間が出たコース上はドライコンディションに変わり、各クラス問題なく予選が行われていきました。真っ先にコースインした藤田は3周目に自己ベストを更新。先ずは目標の29秒台に突入。セットの微調整を行い確認周回をこなしたあとラスト15分で2セット目を投入。最後のアタックに入りましたがこのアタックではベスト更新とはいきませんでした。それでも狙って29秒台では周回できる確認ができ、レース序盤に向けまた一歩セットを詰めることができました。

JSB1000に参戦して4度目の菅生大会。参戦初年度に30秒代を記録してからなかなか越えられなかった30秒の壁を今回の予選で漸く越えることができました。JSBにとって29秒代はまだまだスタートライン。ここから

が本当に厳しい戦いになるがやっとスタートラインに立てたと思います。なにより今回は誰かに引っ張られて出したタイムではなく、走りを組み立てて狙って出すことが出来るようになった事が大きな収穫でした。 藤田は深いバンクと速いコーナーリングが得意ですが、時としてそれが災いとなり転倒やタイムロスをしてしまっていました。これまでも何度も走りの修正を試みてきましたがなかなか思うように行きませんでしたが、今回の菅生で自分をコントロールして壁を越えることができました。(ほんの少しだが・・・)。
まだまだ未完成ですが貴重なレースウイークとなったのは確かです。


決勝


初の試みとなった決勝レース。予選タイムで29秒を記録したとはいえ、総合8番手。上位との差は明確でした。。またピット作業でのタイヤ交換においてもファクトリー勢に対して遅れをとっている厳しい現実もある中で、リスクを最小限にするためにとった作戦はタイヤ無交換。藤田はこの作戦に対しライダーとして勝負したい気持ちを抑え、レース序盤13周まで我慢の展開を決めていた。そして残り30周を安定したラップを刻み上位陣の崩れる隙を狙ってポジションアップを狙うことに気持ちを切り替えていました。

スタートは上々で5番手で第一コーナーに飛び込む。その1周目に早くも波乱が起きる。前を走る加賀山選手がSPコーナーで転倒。藤田は一瞬「このまま上位と勝負を・・・との思いが頭をよぎった」と伝えてくれましたが、それでも冷静に当初の作戦を実行することに徹してくれました。その言葉通り13周を過ぎたところからペースアップをした藤田は中盤から終盤にかけて30秒代後半から31秒前半で周回を重ね、ペースの落ちてきた、前をゆく渡辺選手や山口選手との差を少しづつ詰める展開になってきました。 中盤を過ぎ、22周目に先ず渡辺選手がピットイン、続いて28周目に山口選手ががピットインし藤田は5番手に浮上。更にコースアウトで大きくタイムロスをした柳川選手のピットインの間に4番手に浮上し、29周目からピットインする35周目までそのポジションを守りピットイン。予定通り給油のみでコースに復帰しました。

眼前の敵は山口&伊藤組。山口選手がピットインする時点での藤田との差は約30秒。その後30秒代で周回を重ねた藤田はピットインから復帰した時点で伊藤選手と14秒後方までその差を詰めていた。残り周回では挽回は難しいがそれでもプッシュを続ける藤田。一方藤田より1秒近く遅いペースの伊藤選手は背後に迫る藤田の存在を意識したのかラスト3周のところで転倒。これにより藤田は6番手に浮上。そのままチェッカーを潜り抜けました。





もう一人のファイター中沢選手


さて、忘れてはいけません。ドッグファイトのもう一人のファイター中沢選手です。
開幕戦茂木もきっちりとポイントゲットした中沢選手が今回のセミ耐久にも参戦。中沢選手のマシンは当社の市販コンプリートをベースとしたスタンダードマシン。前後サスペンションやブレーキ、そしてホイールまでスタンダードでストック1000と言ってもいい状態のマシンです。このマシンで並み居るJSBマシンを敵に回して今回も13番手で見事完走。レースウイークも短期間でマシンをまとめ、自己ベストを大幅に更新する走りはまさに職人!。

走行後もケロッとしていて元気満々。気持ちは早くも最終戦鈴鹿のようです。 目指す目標がしっかりしていればお金を掛けなくてもしっかりと戦える。そんなファイター中沢に拍手でした!

チーム&ライダーの持てる力を出し切って勝ち取った入賞&ポイントゲットでした。ご支援、ご声援を戴きました皆様。激励に駆け付けて頂いたファンや仲間たち。そしてチームを支えて頂いているパートナー企業の皆様に 感謝申し上げます。
そして初の試みとなったセミ耐久を支えて頂いたオフィシャルの皆様にも改めて感謝申し上げます。


レース画像のタイムラインはこちら
https://www.facebook.com/dogfightracing/photos_albums


ご支援、ご声援ありがとうございました。

ドッグファイトレーシング
代表 室井 秀明